 【 ペルシャの市場にて 】
ケテルビー,アルバート 〔英〕 (1875.08.09〜1959.11.26) 84歳

バーミンガムで生まれたケテルビーは、 62年前の11月26日にライト島で84年の 生涯を閉じた。
幼年時代から作曲の天分に恵まれ、11歳のときに 作曲したピアノ・ソナタは、エルガーの称賛を受けた。 13歳でヴィクトリア女王奨学金を得て、 ロンドンで音楽の勉強をし、16歳でセント・ジョン教会の オルガニストとなった。
その後、ピアノ、弦楽器、その他の演奏を身につけ、 通俗的な管弦楽曲の作曲で名をあげた。
数多くの小品があるが、彼を有名にしたのは 45歳のときに作曲した「ペルシャの市場にて」である。
東洋的な行進のリズムで、駱駝(らくだ)の隊商の 行列が近づいてくる・・・やがて雑踏の中から、 お恵みをねだる乞食たちの叫び声が響く・・・ 優美な旋律で姫君がお付きを伴っての行列・・・ 奇術師や蛇使いが・・・太守のお通り・・・ 再び乞食の叫びから姫君の行列が・・・ 市場はまた元の静けさにもどり、マーチの響きは 次第に遠ざかって終わる。 エキゾティックな情緒と、市場の光景を巧みに 表現した曲だ。
幻想的描写曲の作曲家として知られるケテルビーだが 通俗管弦楽曲の作曲家ともいわれた。 現在では「ホーム・ミュージック」とか 「セミ・クラシック」という言葉がつかわれるようになった。

(管弦楽)ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 (指揮) エリック・ロジャース ♪ 私が聴いた音源 ♪
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