 【 アラビア奇想曲 】
タルレガ,フランシスコ 〔スペイン〕 (1852.11.21〜1909.12.15) 57歳
 ギターの巨匠のタルレガは、169年前の 11月21日にスペイン東部ヴァレンシア地方の カステリョン・デ・ラ・プラーナで生まれた。
少年のころから独学でギターを弾き、 卓越した演奏で周囲を驚かせた。 22歳でマドリード音楽院に入学し、ピアノと和声学を 学んだが、彼が目指したのはギター音楽だった。
オーケストラの巨大化、楽器の改良などに伴う 音量の増大というクラシック音楽全体の潮流に、 音量が微弱なギターは合わなくなり、 タルレガは奏法の工夫やレパートリーの拡大により、 ギターに魅力を付け加えていった。
編曲が巧みで、バッハ、ヘンデル、ハイドン、 モーツアルト、ベートーヴェン、ショパン、シューマン、 メンデルスゾーンの曲をギター用に編曲している。
同じ年に亡くなったアルベニスは、自分の原曲よりも タルレガの編曲がすぐれていることから、 無二の親友になったといわれる。
近代ギタ−音楽の頂点を築いたタルレガは、 作曲と演奏の両面に自己の天分を見い出したが、 死の1週間前まで意欲的に作曲をし、 バルセロナで57年の生涯を閉じた。 彼が残した作品は400曲にものぼる。
ギターを愛していたタルレガは、 Guitarrega(ギタルレガ)と手紙には自署していた。
多くのギターの独習書、練習曲を残しているが 「アラビア奇想曲」は、「アルハンブラ宮殿の想い出」 と共に傑作にあげられる。

(ギター)アンドレス・セゴビア ♪ 私が聴いた音源 ♪
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