 【 交響曲 第1番 ニ長調「巨人」 】
マーラー,グスターフ 〔オーストリア〕 (1860.07.07〜1911.05.18) 51歳 心臓病《 青年の感情 》

音楽史上マーラーは、R・シュトラウスと共に 後期ロマン派の最後の大作曲家で、作風としては ブルックナーとともに、きわめて強くワーグナーの 影響を受けているといわれている。
交響曲と歌曲の大家のマーラーは、作曲家、指揮者として 活躍したが、交響曲を11曲残した。 初演 交響曲第1番ニ長調「巨人」 (1889.11.20) 交響曲第2番ハ短調「復活」(声楽付) (1895.12.13) 交響曲第3番ニ短調 (声楽付) (1902.06.12) 交響曲第4番ト長調 (声楽付) (1901.11.25) 交響曲第5番ハ短調 (1904.10.18) 交響曲第6番イ短調「悲劇的」 (1906.05.27) 交響曲第7番ホ短調「夜の歌」 (1908.09.19) 交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」(声楽付)(1910.09.12) 交響曲第9番ニ長調 (1912.06.12) 交響曲第10番嬰ヘ短調(未完成) (1924.10.14) 交響曲「大地の歌」イ短調(声楽付) (1911.11.20)
最初の交響曲第1番は1889年、最後の交響曲 「大地の歌」は1911年、どちらも11月20日に 初演されている。
交響曲第1番は29歳の年の11月20日に 交響詩として初演された。
その後、1893年の再演のときにマーラーの 愛読書のジャン・パウルの小説「巨人」に由来し、 タイトルがつけられ、5つの楽章にも 標題もつけられていた。
第1部 「若人、美徳、結実、苦悩のことなどの日々から」 第1楽章 春、そして終わることなく 第2楽章 花の章 第3楽章 順風に帆を上げて
第2部 「人間的な喜劇」 第4楽章 座礁、カロ風の葬送行進曲 第5楽章 地獄から天国へ
しかし、マーラーは何年も推敲を重ね やがて「花の章」と題された楽章を削除し、 各楽章につけていた標題も取り去って、4つの 楽章からなる第1番が誕生した。
削除した「花の章」は、1967年に単独で 復活初演され、翌年に出版された。
20代後半に作曲された「巨人」は、人生に 目覚めた20歳代の抒情味あふれた青年の 一般的な感情を持っていて、狭い世界のなかで 戦い、血気の多い心で人生に突入してゆく姿を みせていて、名楽器を歌曲風の旋律で 巧妙にうたわせている。
第1楽章 Langsam,schleppend 第2楽章 Kräftig bewegt,doch nicht zu schnell 第3楽章 Feierlich und gemessen,ohne zu schleppen 第4楽章 Stürmisch bewegt

(管弦楽)オスロ・フィルハーモニー管弦楽団 (指揮) マリス・ヤンソンス ♪ 私が聴いた音源 ♪
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