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...... 2021年11月08日 の日記 ......
■ 《 循環形式 》   [ NO. 2021110801-1 ] ch

【 弦楽四重奏曲 ニ長調 】
          
フランク,セザール・オギュスト 〔ベルギー〕
(1822.12.10〜1890.11.08) 67歳 肋膜炎 
          

            
多くのオルガン曲と、「交響曲ニ短調」で知られる
フランクは、魅力に富んだ室内楽曲も残している。
「弦楽四重奏曲ニ長調」は世を去る1年前に完成し、
初演の7カ月後には帰らぬ人となった。

創作力の頂上に達しながら131年前の
11月8日に肋膜炎で67年の生涯を閉じた。

その数カ月前、音楽院の授業に行く途中、
往来で馬車のかじ棒に横腹を打たれ、
回復しなかったのだった。

彼が生まれたのはベルギーだったが、
銀行家の父はフランクを華やかな
ピアノの名手にしようと、パリに移り住んだ。
家系には画家が多く出ていて、
知友も芸術家が多かった。

しかし、フランクの求める音楽は父の意に反し、
彼はオルガン奏者となり、生徒を指導する傍らで
作曲をしていた。

当時のフランスの楽壇は、軽いオペラ作品が
世人の好みを支配していて、これもフランクの
目指すものではなかった。
カトリック教徒のフランクは、信仰のあつい
聖者のような、静かさをたたえた人間で、
戦いをいどまなかったので、
俗世間からは離れていった。

だが、真剣に音楽を考える若い作曲家たちの中には
フランクの真摯な態度にひきつけられ
「フランキスト」と呼ばれる楽派を作っていった。

彼の傑作といわれる作品が生まれるのは
50歳を過ぎてからだったが、世間の人たちが
理解し始めたのは、亡くなる寸前のことで、
「弦楽四重奏曲ニ長調」の初演のとき、
聴衆の大喝采を受け、
「私の音楽をみんなはやっと理解しだした」と
フランクは言っている。

この曲は、循環形式(同一の主題材料を全楽章に
用いて性格的統一をはかる手法)によって
作られていて、内容の深さと豊かさの点でも、
フランクの全作品を通じて、
一つの頂点を作っている曲である。

        第1楽章 Poco lento - Allegro
        第2楽章 Scherzo: Vivace
        第3楽章 Larghetto
        第4楽章 Finale - Allegro molto



(演奏)ジュリアード弦楽四重奏団
      ♪ 私が聴いた音源 ♪




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