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...... 2021年10月27日 の日記 ......
■ 《 ヴァイオリンの鬼神 》   [ NO. 2021102701-1 ] ch

【 セレナード ハ長調 Op. 69 】
      
パガニーニ,ニッコロ 〔伊〕 
(1782.10.27〜1840.05.27) 57歳 咽喉癌
       

           
十九世紀最大のバイオリン奏者の一人で、
“ヴァイオリンの鬼神”といわれたパガニーニは、
239年前の10月27日にイタリアの
ジェノバで生まれた。

彼の一生は不明確な点が多いが、
奇異な伝説的エピソードも多い。

ギターの名手でもあったパガニーニは、
最初ギターとヴァイオリンの両立を考えていた。

しかし、19歳のころから4年間ある貴婦人と同棲し、
この間ヴァイオリンを放棄してギターに没頭、
演奏会から全く姿を消している。

再びヴァイオリンをとり演奏活動を開始してから、
ナポレオンの妹のバッキオッキにルッカに招かれ、
そこの宮廷オペラ指揮者を3年間務めた。

その後、外国への演奏旅行を試み、活発な演奏活動が
続いたが、50歳のころから健康がすぐれず、
晩年はほとんど演奏不可能な状態になり、
富と名声と恋愛で数多くの逸話を残し、
ニースで咽喉癌のため世を去った。

彼の学習はいつの場合も極めて短期間であるが、
その期間は激しく集中的におこなわれていた。

名人芸的演奏効果と強烈な表現性で演奏される
パガニーニの奏法は、その直接の流れをくむ
流派がないため、彼一代で消滅した。

稀代の名演奏家で、多くの作曲家に多大の影響を
与えているが、リストはパガニーニの演奏を聴いて、
「パガニーニは『ヴァイオリンの魔術師』だ。
私は『ピアノの魔術師』と呼ばれるようになりたい」
と言ったといわれる。

パガニーニの曲は、後にイメージによる作品、
主題による作品として、ショパン、リスト、シューマン、
ブラームス、ラフマニノフなどによって、
多くの作品が作られている。

パガニーニは晩年、ベルリオーズを未来の音楽の
鍵を開ける天才と讃美して、不遇な作曲家を
援助するために莫大なお金を送っている。

「長い髪と、鋭い眼光と、怪しく粗暴な顔つきをした男。
それは天才といおうか、巨人中の巨人といおうか
私がかつてみたことのない男であった。
私は一目見て非常に感動した。
男はただ一人ホールに突っ立っていた。
私が横切ろうとすると、呼び止めて手を握った。
そして身も心も焼きつくような激しい賛辞を押しつけた。
この男はパガニーニであった」(ベルリオーズ)

パガニーニの妹の結婚を記念して1808年に
作曲した「セレナード」は、ビオラ、チェロ、ギターの
三重奏のための作品で、5つの楽章からなる。

第4楽章のロンドは、生地のジェノバの民踊を
もとにして書かれている。

        第1楽章 Allegretto spiritoso
        第2楽章 Minuetto
        第3楽章 Adagio non tanto
        第4楽章 Rondo con maestria e grazia
        第5楽章 Andantino alla polacca



(ヴィオラ)サルヴァトーレ・アッカルド
(チェロ) ロッコ・フィリッピーニ  
(ギター) カルロス・ボネロ     
        ♪ 私が聴いた音源 ♪



         

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