[PREV] [NEXT]
...... 2021年10月26日 の日記 ......
■ 《 休止交響曲 》   [ NO. 2021102601-1 ] sy

【 交響曲 第2番 ハ短調 】
      
ブルックナー,アントン 〔墺〕
(1824.09.04〜1896.10.11) 72歳
       

              
ブルックナーの交響曲は9つということになっているが、
第1番以前に2つの完全な交響曲を書いている。
しかし、その2曲は世間に発表することなく、
書庫の中に秘めたままだった。

1870年に起こった独仏戦争は翌年に
終了しているが、ブルックナーが第2番を書いたのは、
1871年から翌年にかけてのことだった。

ブラームスは、この戦争により「勝利の歌」を書いて
ドイツ帝国の創始を祝ったが、ブルックナーは、
そうした戦争から精神的あるいは外面的に影響を
受けるよりもむしろ、自己の芸術に隠棲し、
そこにおいて神に奉仕するという態度を守り続けていた。

この「交響曲第2番」も、宗教的な色彩をもち、
いわゆるミサ交響曲の一つとなっている。
とくに第2楽章はその傾向が強く、第4楽章では
生と死の闘争から生の勝利に達し
「キリエ・ソレイソン」が高らかに奏される。
第3楽章は、オーストリアの素朴な農民の踊りを
想わせ、世俗的であるが、第1楽章は、
悲愴味と悲嘆に溢れ、内省的である。

しかし、この交響曲はブルックナーの全交響曲の
中で最も人気のない曲とされている。
主要楽句を大きな休止符で区切って目立たせ、
一つの楽想を突然放棄して他の楽想に移るという
方法など、特徴のある休止符のため、
「休止交響曲」と呼ばれることがある。

1873年10月26日にブルックナーの指揮により
ウィーン・フィルハーモニー交響楽団の演奏で
初演されたが当時、ウィーン世界博覧会が
開かれていて、その行事に含まれていた。

その後、数度改訂がされている。

       第1楽章 Ziemlich schnell
       第2楽章 Andante: Feierlich,etwas bewegt
       第3楽章 Scherzo: Schnell
       第4楽章 Finale: Mehr schnell



(管弦楽)バイエルン放送交響楽団
(指揮) オイゲン・ヨッフム  
      ♪ 私が聴いた音源 ♪




...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: