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...... 2021年10月10日 の日記 ......
■ 《最後の歌劇》   [ NO. 2021101001-1 ] o

【 歌劇「ファルスタッフ」】
       
ヴェルディ,ジョゼッペ
  フォルトゥニオ・フランチェスコ 〔伊〕
(1813.10.10〜1901.01.27) 87歳 心臓病
         

             
ヴェルディは、208年前の10月10日に
北イタリア北部の人家数十戸しかない、
レロンコーレ村の宿屋兼食料品店を営む
父カルロのの長男として生まれた。

幼いヴェルディは、宿泊している行商人や
旅音楽師からいろいろな影響を受けた。
父親は音楽的素養があったわけではないが、
定宿にしていた旅音楽師が、幼いヴェルディの
音楽的素養を見抜き、音楽の道に進むよう進言した。
後年、ヴェルディが名を成した後、この老音楽師を
探し求めて報いたというエピソードがある。

ヴェルディは、名望家である父親の知人の
パレッツィの紹介で音楽の勉強を続けることが
できたが、後に子どものころから一緒にピアノを
弾いていた彼の娘のマルゲリータと
23歳で結婚し、幸福な生活をスタートさせた。
しかし、2年後に長女が、翌年には長男が
幼い生涯を閉じ、さらに翌年に妻も失った。

その時に励ましてくれたプリマ・ドンナの
ジョゼッピーナと46歳のときに再婚をし、
長年ヴェルディの心を支えていたが84歳のときに
彼女を失い、3年後にホテルで上着を着ようとして
倒れたまま、87歳でこの世を去った。

ヴェルディの主な成功作は、ほとんどが
悲劇作品だったが、最後に書いた歌劇は、
シェークスピアの「ヘンリー四世」第1、2部の1部分と
「ウィンザーの陽気な女房たち」を素材にした
軽妙な喜劇の「ファルスタッフ」だった。

ボイートが書きおろした台本を手にした80歳の
ヴェルディは「この歌劇は私の最後のものに
なるだろう。私はこれを私だけの楽しみのために
書きたい」と述べている。

第3幕の最後には不良老騎士のファルスタッフが
「道化は天賦の才、愉しみを知る者こそ賢い人」と
歌い、一同が「世の中って全てこんなものさ」
と賑やかに歌って幕となる。




      

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