【 組曲「動物の謝肉祭」】 サン=サーンス,シャルル・カミユ 〔仏〕 (1835.10.09〜1921.12.16) 86歳 心臓病
サン=サーンスの父親の家系は、ノルマンディの 農家の出身で、ルアンの近くにはサン=サーンスという 小さな町がある。
186年前の10月9日にパリで生まれたが、父親は 生後間もなく亡くなり、教育を母と大伯母から受けた。
大伯母はかなり優れたピアニストで、サン=サーンスが 3歳未満のころに最初の音楽の手ほどきを行い、 3歳のころにはすでにかなり正確にピアノを弾いたと いわれ、5歳で作曲を始めるという神童ぶりだった。
サン=サーンスは、素晴らしい天分に恵まれた 作曲家であり、優れた技巧を持ったピアニスト、 オルガニストだったが、十九世紀フランスの 典型的な教養人の1人でもあった。
自ら詩を書き、劇作もした。 絵画、哲学、天文学などにも造詣が深く、 博学多才で多方面に活躍し、多くの名誉と 勲章を受け、86歳で世を去った。
彼の音楽は古典主義的基調をもち、その様式は あらゆる大家の折衷主義のごときものだっただけに、 大衆性に富み、名演奏家としての数多くの 国外旅行の結果、国際的な大家として知られていた。 しかし、フランクやフォーレのように真にフランス的な ユニークな特性をもたず、その後継者はいない。
51歳のときに作曲した有名な作品のひとつである 「動物の謝肉祭」は、サン=サーンスが自然科学を 好んだ鋭い観察力から生まれた曲で、様々な動物の 生態をユーモラスに、また皮肉に描きだしていて、 誰にでも親しみやすい曲である。
作曲した年の3月9日に初演されたが、彼は生前の 全曲の出版を認めなかったため、遺言に従って死後 初めて出版され、多くの人に演奏されて人気を集めた。 ただ、「白鳥」だけはピアノ伴奏つきチェロ曲として 生前に出版されていた。
第 1曲 序奏とライオンの行進 第 2曲 雄鶏と雌鳥 第 3曲 騾馬 第 4曲 亀 第 5曲 象 第 6曲 カンガルー 第 7曲 水族館 第 8曲 耳の長い登場人物 第 9曲 森の奥に住むかっこう 第10曲 大きな鳥籠 第11曲 ピアニスト 第12曲 化石 第13曲 白鳥 第14曲 終曲
(管弦楽)クイーズランド交響楽団 (指揮) バーナード・ハインツ ♪ 私が聴いた音源 ♪
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