 【 バレエ音楽「世界の創造」Op. 81 】
ミヨー,ダリュス 〔仏〕 (1892.09.04〜1974.06.22) 81歳

フランスの作曲家、ピアニスト、指揮者として活躍した ミヨーは、129年前の9月4日に南フランスの プロヴァンス地方のエクス=アン=プロヴァンスで アーモンド取引で財をなした裕福なユダヤ人の 家庭に生まれた。
「プロヴァンス出身のユダヤ教を信ずるフランス人」 と自己規定していたミヨーは、二十世紀初めのパリで 多調性を主とした前衛作曲家として売り出し、 第一次大戦中は親しい詩人・外交官のクローデルの 秘書として、一緒にブラジルに滞在した。
この強烈な体験が、ミヨーのラテン気質を目覚めさせ、 ラテン音楽やジャズを現代音楽と結び付ける 彼独特の作曲法を編み出させた。
第二次大戦が始まるとアメリカに亡命し、 戦後はパリとカリフォルニアを一年ごとに往復し、 亡くなるまで作曲を続け、スイスのジュネーブで 81年の生涯を閉じた。
1923年に作曲された「世界の創造」は、 有効なジャズの特色を生かし、彼独特の手法で 作曲した黒人の舞踊曲である。
黒人が考えるであろうような世界創造と 人間誕生の物語りと、アルト・サクソフォンや打楽器を 効果的に用いながら、渾沌とした暗黒の世界が 次第に明るい人間の世界に進む過程を描いている。
楽器編成は、20人に満たないの独奏者による 室内小管弦楽団のために興味深く編成されている。
簡潔な構成、豊かな旋律、明確な律動に みちみちたこの曲は、1つの序曲と短い5つの 楽章から作られているが、ミヨー自身の手によって、 2台のピアノ用にも編曲されている。
第1楽章 Overture: Modere Le chaos avant la creation 第2楽章 La naissance de la flore et de la faune 第3楽章 La naissance de l'homme et de la femme 第4楽章 Le désir 第5楽章 Le printemps ou l'apaisement

(アルト・サクソフォン) ブランフォード・マルサリス (管弦楽) オルフェウス室内管弦楽団(指揮者なし) ♪ 私が聴いた音源 ♪
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