【 ヴィオラ協奏曲 】 シュニトケ,アルフレット 〔露〕 (1934.11.24〜1998.08.03) 63歳
シュニトケは、ユダヤ系ドイツ人の父と ヴォルガ・ドイツ人の母との間に ヴォルガ・ドイツ人自治共和国のエンゲリスで生まれた。
父は翻訳家・ジャーナリストで彼が12歳のときに、 赴任地のウィーンで最初の音楽教育を受けたが、 2年後にはモスクワに転居し、モスクワ音楽院で学んだ。
ヨーロッパ・モダニズムに傾倒し、12音技法や セリーやクラスターなどの、現代音楽の手法を 取り入れた作品を書いたが、一方でマーラーや モーツァルトからも、強い影響を受けている。
こうしたシュニトケの音楽は、多様な手法が ある種混沌とした音楽を作るという意味で 多様式主義と呼ばれている。
3楽章からなる「ヴィオラ協奏曲」は、1985年に 作曲されたが、その年に脳血管発作のため 昏睡状態になり、死を宣告されながらも 奇跡的に回復し、作曲活動を続けた。
亡くなる4年前に再度の脳血管発作を起こし、 全身麻痺の状態になった。 その後、何度かの脳卒中の後、23年前の8月3日に ハンブルクで63年の生涯を閉じた。
名ヴィオラ奏者のユーリ・バシュメットの委嘱で 作曲したこの曲は、彼に献呈された。 日本初演は彼のヴィオラによって行なわれた。
旋律に使用した音名には、バシュメットの 名前の綴り文字が使われている。
第1楽章 Largo 第2楽章 Allegro molto 第3楽章 Largo
(ヴィオラ)ユーリ・バシュメット (管弦楽) ロンドン交響楽団 (指揮) ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ ♪ 私が聴いた音源 ♪
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