【 交響曲 第1番 ホ長調 】
ロット,ハンス 〔オーストリア〕
（1858.08.01〜1884.06.25） 25歳 結核
ロットは、喜劇俳優の父と女優・歌手の母との間に
１６３年前の８月１日ににウィーンで生まれたが、
母親の私生児として育てられた。
４歳のときに父の先妻が亡くなり、認知された。
ウィーン音楽院で学んだが、入学する以前から、
作曲を始めていて、短い人生のうちに
およそ８０曲の作品を書いている。
ブルックナーからオルガンを学び、学生時代を一緒に
過ごした２つ年下のマーラーとは親しい友であったが、
ロットの才能に最初に気づいたのもこの二人だった。
亡くなる数年前に精神病院に収容され、快復の
見込みなしとの診断後、結核で世を去った。
マーラーはロットの早世を悼み、
「この損失は大きい。僕と彼とは、同じ空気に育てられた
同じ木になる２つの果実なのだ」と言ったといわれる。
「交響曲 ホ長調」は、１８７８年にウィーン音楽院の
作曲コンクールへの応募作品として、第１楽章を
完成したが、落選した。
１８８０年に全曲が完成して以来、演奏されることもなく、
ウィーンの図書館で眠ったままになっていた。
イギリスの音楽学者のポール・バンクスが、マーラーを
研究するうちに、友人だったロットの作品についても
注目することとなり、楽譜が再び日の目をみて
作曲から１００年以上も経た１９８９年にシンシナティで
ようやく全曲の初演が行なわれた。
４楽章からなる交響曲で、師であるブルックナーの
影響を受けているが、透明感のある響きをもってい。
この曲は、ブルックナーとマーラーを
１つの線で繋ぐ作品として近年再評価され、
演奏される機会も多くなっている。
第１楽章 Alla breve
第２楽章 Sehr langsam
第３楽章 Frisch und lebhaft
第４楽章 Sehr langsam - Belet
（管弦楽）ミュンヘン放送管弦楽団
（指揮） セバスティアン・ヴァイグレ
♪ 私が聴いた音源 ♪
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