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...... 2021年07月13日 の日記 ......
■ 《 後期ロマン派風 》   [ NO. 2021071301-1 ] sy

【 室内交響曲 第2番 変ロ長調 Op. 38 】

シェーンベルク,アルノルト 〔墺→米〕
(1874.09.13〜1951.07.13) 76歳



アルバン・ベルク(1885〜1935)と共に
「無調の音楽」「12音音楽」の手法を生み出し、
二十世紀の音楽に大きな影響を与えた
シェーンベルクは、ウィーンで生まれた。

彼は15歳で父親を失い、家計が豊かでなかったために
十分な音楽教育を受けることが出来ず、
独学で多くのことを勉強し、20歳のときに
2歳年長のツェムリンスキーについて数カ月間、
対位法を学んだのが唯一の正規の音楽教育だった。

26歳のときに音楽の師であるツェムリンスキーの
妹のマティルデと結婚したが、49歳のときに亡くなり、
翌年、バイオリニストのルドルフ・コーリッシュの
妹のゲルトルートと再婚した。

ユダヤ人であるシェーンベルクは、ドイツで
活躍していたが、ヒットラーがユダヤ人迫害政策を
始めると、それを逃れ1933年にアメリカに亡命し、
市民権を得、ヨーロッパに帰ることなく、
70年前の7月13日に喘息発作のため
ロサンゼルスで76年の生涯を閉じた。

シェーンベルクは、ユダヤ人としてナチスに
迫害されたときに、公然とユダヤ教に改宗して
自己の立場を明らかにしたが、
このような性格は彼の一生を貫いていて、
作曲上でもそれがよく感じられる。

また、彼は音楽ばかりでなく絵の才能にも優れていて、
表現派の画家として、自画像も残されている。

2楽章しかない「室内交響曲第2番」は、
第1番が完成した1906年に構想されたが、
途中放棄し完成したのは33年後だった。

純粋に12音によるものではなく、調的な曲に
なっていて、後期ロマン派風の作風になっている。

         第1楽章 Adagio
         第2楽章 Con fuoco



(管弦楽)ローザンヌ室内管弦楽団
(指揮) ハインツ・ホリガー  
      ♪ 私が聴いた音源 ♪





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