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...... 2021年07月04日 の日記 ......
■ 《 アメリカ民謡の父 》   [ NO. 2021070401-1 ] v

【 歌曲「故郷の人々」(スワニー河)】

フォスター,スティーヴン・コリンズ 〔アメリカ〕
(1826.07.04〜1864.01.13) 37歳



フォスターは、195年前の7月4日に
ペンシルヴェニア州の裕福な実業家の家に生まれた。
父は趣味でヴァイオリンを弾いていたし、
母は詩の素養がある教養豊かな人だった。

ハイ・スクール時代に音楽的才能をみせたが、
大学を中退するまでに若干の音楽教育を受け、
歌曲を書いたり、友人とコーラス・グループを
つくったりする程度だった。
18歳のときに最初の作品「窓をおあけ、恋人よ」が
出版されてから、音楽の道に進んだ。

純粋にアメリカ的な性格をもった歌曲を、
最初に書いた、歌曲作家フォスターの作品は、
アメリカだけでなく世界の愛唱歌となり、
アメリカ民謡を代表するものとなっている。

平易な旋律構成のなかに美しい情緒や、
あたたかい情感をたたえたものが多く、
アメリカ南部の黒人の民族音楽やその生活を
取材して作られたものもある。

美しく親しみやすい旋律の歌曲は、発表当時も
好評だったが、フォスタ−自身はわずかな印税を
得ただけで出版業者を儲けさせたといわれる。
出版された曲は188曲にものぼる。

晩年はフォスターの不規則な生活のため、
愛する妻や一人娘と別居生活をしていた。
すぐれた才能にも十分報いられることなく、
37歳の若さで貧困と孤独のうちに、
ニューヨークの病院で短い生涯を閉じた。

彼の死骸は故郷の父と母の傍らに葬られ、
墓地では吹奏楽団が「故郷の人々」を
演奏したといわれている。

        「おお、スザンナ」(1848)
        「草競馬」(1850)
        「主人は冷たい土の中に」(1852)
        「ケンタッキーのわが家」(1853)
        「金髪のジェニー」(1854)
        「オールド・ブラック・ジョー」(1860)
        「夢みる人」(1864)

1851年に作曲した「故郷の人々」の、
原題は「The Old Folks at Home」だが、
津川主一の訳詞で 「想出の流れ」として
長く歌われてきた。



想い出の流れ

想い出の 流れの 彼方に
懐かしの 同胞 今も住めり
古里を 立ち出で さすらう
この身にも 慕わし 我が古里
 おきこちさすらい なげきつつ
 我が心 わびしや 家を離れ

若き日の 幾年 楽しく
歌いつつ 川辺を さまよいしぞ
たぐいなく 優しき 御母よ
とく帰り 行かまし 汝が御許に
 おきこちさすらい なげきつつ
 我が心 わびしや 家を離れ

懐かしの 物の音 今なお
我が胸に わびしく 響きわたる
憂はしき 心に うかべる
想い出の 我が家よ あわれ何処
 おきこちさすらい なげきつつ
 我が心 わびしや 家を離れ

(津川主一 訳詞)

故郷の人々(スワニー河) 

はるかなる スワニー川 その下
なつかしの彼方よ わがふるさと
旅空のあこがれ 果てなく
思い出ずふるさと 父母います
 長き年月 旅にあれば
 おお疲れし わが胸
 父母を慕うよ

畦道さすらいし 思い出
はらはらと遊びし 楽しき日
ゆめあまき歌声 むなしや
おお行きて暮らさまし 母のもとに
 長き年月 旅にあれば
 おお疲れし わが胸
 父母を慕うよ

(勝承夫 作詞)





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