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...... 2021年07月03日 の日記 ......
■ 《 草陰の小径にて 》   [ NO. 2021070301-1 ] s

【 ピアノ小曲集「草が茂る小道を通って」 】

ヤナーチェク,レオシュ〔チェコ〕
(1854.07.03〜1928.08.12) 74歳



「モラヴィアの熊」と呼ばれた、チェコの
野性的作曲家の ヤナーチェクは、167年前の
7月3日にモラヴィア北東部のラシュスコ地方の
フクヴァルディで、10番目に生まれた子どもだった。
父は地元の学校の校長で、一族からは教師と
音楽家が多くでている。

同じチェコの作曲家で、ボヘミア出身のスメタナや
ドヴォルザークは、ドイツ音楽の影響下にあるが、
モラヴィア出身のヤナーチェクは、ロシア音楽に
親近感をもっていて、ムソルグスキーの影響を
受けていることから「チェコのムソルグスキー」といわれる。

しかし、ムソルグスキーよりはもっと主観的な感情家で、
徹底的な自由主義者だった。
たとえ、悲観的なテーマを扱っても、必ず最後には
救いがあり、生命肯定の芽生えになっていた。

学生時代の大部分を苦学しながら過ごし、
人生の盛りを教育に捧げながら、創作活動をした。

彼が生まれたモラヴィアは、古くからの民族文化が
残っていて、民謡には独特の教会旋法や
変則的な拍子が出てくるが、それらの民謡を
徹底的に研究し、自分の作品の中に取り入れた。

さらに彼は、街の物音や鳥の声、人々が話す会話を
独自のやり方で音符化した。

幼い頃の体験や思い出を様々な標題をつけて
作曲した 「草が茂る小道を通って」は、 1901年から
1808年にかけて作曲した10曲からなる第1集だが、
第8曲から第10曲は、1902年に死の床につき
翌年に亡くなった娘オルガへの想いが書かれている。

5曲からなる第2集も死後10年以上後にまとめられた。

第1曲 われらの夕べ           
第2曲 落ち葉              
第3曲 一緒においで           
第4曲 フリーデクの聖母マリア      
第5曲 彼らはツバメのようにしゃべり立てた
第6曲 言葉もなく            
第7曲 おやすみ             
第8曲 こんなにひどくおびえて      
第9曲 涙ながらに            
第10曲 ミミズクは飛び去らなかった    

第10曲は窓ガラスに向かってくるミミズクを
追い払わないと、家の中に寝ている病人は
もう助からないという民話に基づいている。



(ピアノ) ヨゼフ・パーレニーチェク
       ♪ 私が聴いた音源 ♪





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