【 ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ニ短調 Op. 121 】
シューマン,ローベルト・アレクサンダー〔ドイツ〕 (1810.06.08〜1856.07.29) 46歳 精神錯乱
ロマン派音楽を代表するシューマンは、211年前の 6月8日にドイツのザクセンのツヴィッカウで生まれた。 父は自らも著述をし、詩の翻訳をしたりして文学に 深い関心を持つ真面目な勤勉家の書籍商だった。
父より2歳年上の母は高い教養をもった外科医の娘で、 感傷的、幻想的、夢想的な性格をもち、シューマンは 両親の性格をいろいろと受けついで成長していった。
両親は、6人の子どもをもうけたが、そのうちの1人は 幼少で死んでしまい、シューマンは末子だった。 姉と兄たちは、シューマンよりかなり早く世を去っている。
16歳のときに父が亡くなり、母の希望で ライプツィヒ大学に入学し、法律を学んでいたが 音楽家への道に変更し、後に妻となるクララの父の ヴィークに弟子入りした。
シューマンは、ヴァイオリン・ソナタを2曲残した。 どちらも1851年の作で、精神障害の兆候が みられるが、ピアノとヴァイオリンを巨匠的に活動させ、 光彩を帯び、詩的な抒情味があり、情熱的な 感情もあってロマン的な情緒を漂わせている。
第2番は、第1番の経験を生かし、規模が大きく、 全体として力強いものとなっていて、2つの楽器の バランスもずっと考慮されている。
大ヴァイオリニストのヨアヒムが、指揮者の友人に 宛てた手紙に「気品のある情熱にあふれ、ほとんど 荒々しく痛烈なほどの表現をもち、その終楽章は、 音の輝かしい波をもつ海を思わせる」と書いている。
2曲はシューマンが自殺をはかった年に、 ヨアヒムと妻のクララの二人の演奏で初演された。
精力的で情熱的な主部が暗示される序奏で始まる 第2番は4楽章からなる。
第1楽章 Ziemlich langsam-Lebhaft 第2楽章 Sehr lebhaft 第3楽章 Leise einfach 第4楽章 Bewegt
(ヴァイオリン)漆原朝子 (ピアノ) ベリー・スナイダー ♪ 私が聴いた音源 ♪
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