[PREV] [NEXT]
...... 2021年03月28日 の日記 ......
■ 《 4種類の鐘 》   [ NO. 2021032801-1 ] co

【 合唱交響曲「鐘」Op. 35 】

ラフマニノフ,セルゲイ・ヴァシリエヴィチ〔露〕
(1873.04.01〜1943.03.28) 69歳 癌



二十世紀ロシアを代表する作曲家のラフマニノフは、
由緒あるロシア貴族で、近衛の隊長だった父と
教養高い母との間に生まれたが、ロシア革命が
彼の生活を根本から覆した。

1917年の末に、ソヴィエト政権を嫌ってパリに
亡命し、翌年アメリカに移り永住の地と定めた。
毎年夏にはスイスで静養し、秋にヨーロッパの
演奏旅行をする、といった生活を繰り返した。

1940年ころ、祖国ロシアに復帰する意志を
示していたが、第二次世界大戦のため
それが実現できずに、78年前の3月28日に、
70歳の誕生日を数日後にして、癌のため
カリフォルニアのビヴァリー・ヒルズの自宅で、
69年の生涯を閉じた。

ラフマニノフと同時代のロシアには、急進的手法を
追求したスクリャービンや、アカデミズムな傾向の強い
グラズノフがいたが、彼はあくまでも保守的な一線を
固守し、 叙情性とセンチメンタリズムを特徴とする、
チャイコフスキーの伝統 への復帰こそ、
ロシアの音楽の正しい道であると考えていた。

「合唱交響曲」は、ローマに滞在中の1913年に
作曲した作品で、ソプラノ、テノール、バリトン、
混声合唱と管弦楽のために書かれている。

テキストはエドガー・アラン・ポーの詩を、象徴主義の
詩人のコンスタンチン・バリモントが、ロシア語に
訳したものを使っている。

ポーの描いた4種類の鐘(銀の鐘、黄金の鐘、銅の鐘
銀の鐘)は、青春の明るい希望と憧れ、結婚、恐れ
人間の死といった人生の情景を表現している。

        第1楽章 Allegro ma non tanto
        第2楽章 Lento
        第3楽章 Presto
        第4楽章 Lento lugubre

「嬰ハ短調の前奏曲」の「鐘」とは別の作品である。



(ソプラノ)マリーナ・メシェリャコヴァ
(テノール)セルゲイ・ラリン     
(バリトン)ウラディーミル・チェルノフ
(合唱)  モスクワ国立室内合唱団  
(ピアノ) ミハイル・プレトニョフ  
(管弦楽) ロシアナショナル管弦楽団 
(指揮)  ウラディーミル・ミーニン 
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: