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...... 2021年03月24日 の日記 ......
■ 《 ピアノ曲集 》   [ NO. 2021032401-1 ] s

【 詩的なワルツ 】

グラナドス,イ・カンピニャ・エンリケ 〔西〕
(1867.01.27〜1916.03.24) 48歳



グラナドスの父は軍人であったが、彼は幼年期より
楽才を示し、バルセロナとパリで作曲とピアノを学び、
ピアニストとして演奏活動をしながら
オペラやピアノ曲を作曲した。

7歳年下のアルベニスとならんでスペイン独自の
音楽を確立したスペイン国民主義の重要な
作曲家で、作風はロマン的で素朴で感傷的であるが、
スペイン音楽の近代への門を開くという
大きな功績を残した。

自ら「アカデミア・グラナドス」という
音楽学校を設立して、人々に敬愛されていた。

アルベニスが南部系のアンダルシア民族音楽を、
生々しい泥臭い味で取扱っているのに対し、
北方系のグラナドスは北部の民謡が主となり、
しかもその取り扱い方は洗練され、
消化されていて、ファリャに通じるところがる。
ドヴュッシーなどの印象主義の傾向も受けている。

二人はギターのための作品は1曲も
書かなかったが、後に編曲されてギター曲として
演奏されるものが多くある。

第一次世界大戦のさなかの1916年に、
ピアノ組曲「ゴエスカス」を改作したオペラが、
ニューヨークのメポロポリタン歌劇場で 初演された。
その初演に立ち会うために妻とともに渡米し、
初演は大成功だったが、その帰途乗船していた
サセックス号がイギリス海峡で
ドイツUボート(潜水艦)に撃沈された。

彼は運良く救命ボートに救いあげられたのだが、
愛する妻が波間でもがく姿を見て再び海に
飛び込み、共演者らと共に海底深くで
溺死をするという劇的な最期を迎えてしまった。
それは、105年前の3月24日のことだった。

ピアノ曲集「詩的なワルツ」の作曲時期は
はっきりとはわかってない。
彼の創作活動初期のショパンやシューマンの
音楽から強い影響を受けていた時期のものと
考えられている。

ワルツのリズムをもたない序奏で始まり、
それぞれに趣きの異なる8つのワルツが続く。
そして目まぐるしい動きで始まる終曲の最後に
この曲のシンボルともいえる最初のワルツの
旋律が再び演奏され曲を閉じる。

第1曲 序奏         
第2曲 メロディアスなワルツ 
第3曲 情熱的なワルツ    
第4曲 ワルツ・レント    
第5曲 ユーモラスなワルツ  
第6曲 ワルツ・ブリランテ  
第7曲 センチメンタルなワルツ
第8曲 蝶のワルツ      
第9曲 素晴らしいワルツ   

ブレイナーはギター曲に編曲している。



(ピアノ)アリシア・デ・ラローチャ
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





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