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...... 2021年03月23日 の日記 ......
■ 《 ロシアの冬 》   [ NO. 2021032301-1 ] sy

【 交響曲 第1番 ト短調「冬の日の幻想」Op. 13 】

チャイコフスキー,ピョトル・イリイチ 〔露〕
(1840.05.07〜1893.11.06) 53歳 コレラ

ルビンシティン,ニコライ・グリゴリエヴィチ〔露〕
(1835.06.02〜1881.03.23) 46歳    



ルビンシティンは、モスクワにおける音楽教育の
興隆の基礎を築き、ピアニストとして
指揮者として活躍しロシア音楽の発展の上で
多くの功績を残した。

特に教育者として、多くのピアニスト、作曲家を
育成したが、彼自身が作曲した作品の
ピアノ曲はあまり知られていない。

チャイコフスキーよりも5歳年上の彼は
モスクワ音楽院の初代院長で、
当時26歳のチャイコフスキーを作曲家の
教授として雇い、何かと面倒をみた。

1881年3月23日、パリで不帰の客となり、
46年の生涯を閉じた。

ロシアにおける交響曲は、ルビンシティンによって
開拓され、チャイコフスキーで完成したといわれる。

ルビンシティンはドイツ・ロマン派交響曲を
模範として、交響曲形式の消化を成し遂げたが、
チャイコフスキーはすでに把握された交響曲形式と、
グリンカ以来の国民主義が培った豊かな
ロシア民族的表現とを融合して、独特の
ドラマティックな内容の交響曲を作り上げた。

チェイコフスキーが作曲した「第1番」から
「第3番」までの交響曲は、素朴な民族的表現が
中心になっていて、後の作品の
準備段階を示している。

交響詩的な性格をもつ「第1番」は、
チャイコフスキーの最も初期に属する作品の
1つだが、彼が作曲した6つの交響曲のうち、
彼自身が標題を付したものはこの
《冬の日の幻想》だけで、第2番《小ロシア》、
第3番《ポーランド》、第6番《悲愴》は愛称である。

《冬の日の幻想》は、ロシア民謡を土台にした
国民的色彩の強い曲で、冬のロシアの国土や
自然に対する愛着をうたいあげていて、
全曲に流れる民謡風な旋律は幻想的である。

第1楽章は「冬の旅の夢想」
第2楽章には「陰気な土地、霧の土地」と
それぞれに標題が示されている。

      第1楽章 Allegro tranquillo
      第2楽章 Adagio cantabile ma non tanto
      第3楽章 Allegro scherzando giocoso
      第4楽章 Andante lugubre

この作品が作られたのは、チャイコフスキーが
ペテルブルク音楽院を卒業して、
モスクワ音楽院の教授に迎えられたときで、
初演は1868年2月15日にモスクワで行なわれ、
院長のニコライ・ルビンシティンに捧げられた。



(管弦楽)ポーランド国立放送管弦楽団
(指揮) エイドリアン・リーバー  
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





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