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...... 2021年02月28日 の日記 ......
■ 《 真正なシンフォニスト 》   [ NO. 2021022801-1 ] sy

【 交響曲 第1番 H.289 】

マルティヌー,ボフスラフ 〔チェコ〕
(1890.12.08〜1959.08.28) 68歳 胃癌



スメタナ、ドヴォルザーク、ヤナーチェク以後における、
チェコが生んだ最大の作曲家の1人の
マルティヌーは、生まれたのはチェコだったが、
一生のほとんどを外国で過ごしている。

27歳でチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の
ヴァイオリン奏者をつとめ、29歳のときに
カンタータ「チェコ狂想曲」でスメタナ賞を受賞し、
作曲家としてデビューした。

33歳になってパリに行き、ルーセルから作曲を学んだ。
第二次世界大戦を契機にナチスを避けて、
1941年にアメリカへ渡り、市民権を取得して、
交響曲などの作曲に取り組んだ。
プリンストン大学の教授もつとめた。

その後アメリカを離れ、ヨーロッパ各地を経て
66歳のときにローマのアメリカアカデミーで教鞭を
執ったが居を構えることはせず、ホテル暮らしをした。

1958年に胃の手術をし、胃癌の末期だとわかり、
スイスバーゼル近郊の病院で68年の生涯を閉じた。

速筆、多作家で作風は全体として
新古典主義的であるが、個々の作品には
チェコスロバキアの民族性、印象主義、
ジャズの影響が多様な現れ方をしている。

主要作品は、オペラ、バレエ音楽、交響曲、
管弦楽曲、協奏曲、ピアノ曲、合唱曲など
多くの作品を残している。

交響曲は10年間に6曲書いている。
1942年に「交響曲第1番」を作曲した後、
1946年まで毎年1曲ずつ5つの交響曲を作曲した。
交響曲第6番「交響的幻想曲」はヨーロッパに
移ってからの作品である。

「交響曲第1番」はアメリカ時代の作品で、
9月1日に完成し、セルゲイ・クーセヴィツキー指揮、
ボストン交響楽団により11月13日の定期演奏会で
初演され、翌年の2月28日にエルネスト・アンセルメ指揮、
スイス・ロマンド管弦楽団によりヨーロッパ初演された。

アンセルメは「彼の世代で最も真正なシンフォニストだ」と
マルティヌーを讃えているし、アメリカの作曲家で
評論家のヴァージル・トムソンは、見事な総合力、
光り輝くと同時に歌っていると述べている。

この作品は、クーセヴィツキーの妻ナタリーの
追悼のために書かれ、彼女に捧げられた。

    第1楽章 Moderato
    第2楽章 Scherzo: Allegro - Trio Poco moderato
    第3楽章 Largo
    第4楽章 Allegro non troppo



(管弦楽) チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)  ヴァーツラフ・ノイマン     
           ♪ 私が聴いた音源 ♪




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