 【 チャイコフスキーの主題による変奏曲 Op. 35a 】
アレンスキー,アントン・ステパノヴィチ 〔露〕 (1861.07.12〜1906.02.25) 44歳 肺結核

ロシアの作曲家、教育者のアレンスキーは、 ノヴゴロトで 生まれで、ピアニストの母から ピアノの手ほどきを受けた。
サンクトペテルブルグ音楽院でリムスキー=コルサコフに 学び、卒業後はモスクワ音楽院でタネーエフと共に 和声と作曲の教授になった。
門下からラフマニノフ、グリエール、 スクリャービンなどの逸材を輩出している。
34歳からは、バラキレフのあとを継いで ペテルブルグ王室礼拝堂指揮者となったが、 肺結核にかかり、晩年をフィンランドのサナトリゥムで 過ごし、115年前の2月25日にその地で 44年の生涯を閉じた。
リリックで 哀愁をおびた作風を特徴とする アレンスキーの音楽は、チャイコフスキーの 影響を強く受けていたといわれている。
1893年11月6日に没したチャイコフスキーの 追悼のために作曲された「弦楽四重奏曲第2番」の 第2楽章を弦楽合奏に編曲したのが、 主題と7つの変奏曲、コーダからなる 「チャイコフスキーの主題による変奏曲」である。
主題は、チャイコフスキーが1883年に作曲した 歌曲集「16の子供のための歌」作品54の 第5曲「聖史曲」で、チャイコフスキーもこの曲を 気に入っていて、混声合唱版や管弦楽伴奏版に 編曲している。
主題 Moderate 第1変奏 Un poco piu mosso 第2変奏 Allegro non troppo 第3変奏 Andante tranquillo 第4変奏 Vivace 第5変奏 Andante 第6変奏 Allegro con spirito 第7変奏 Andante con moto コーダ Moderato
ショパンやチェイコフスキーにも通じるような ロマンティックな雰囲気をもっている。

(室内楽)ソヴィエト国立交響楽団員 (指揮) エフギーニ・スベトラーノフ ♪ 私が聴いた音源 ♪
|
|