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...... 2021年02月12日 の日記 ......
■ 《 専門の指揮者 》   [ NO. 2021021201-1 ] o

【 歌劇「セビーリャの理髪師」】

ロッシーニ,ジョアッキーノ 〔伊〕
(1792.02.29〜1868.11.13) 76歳

ビューロー,ハンス・フォン 〔独〕
(1830.01.08〜1894.02.12) 64歳



指揮者・ピアノ奏者、指導者だったビューローは、
ドレスデンで生まれ、127年前の2月12日に
カイロで64年の生涯を閉じた。

その頃は、指揮は作曲者自身がすることが多く、
指揮を専門にする音楽家はいなかった。
指揮を専門としたビューローは、現在の
指揮者の先駆者ともいえる存在だった。

彼は、並外れた記憶力を持っていて、
ロッシーニのオペラ「セビリャの理髪師」の指揮で
デビューした時、「私は全ての楽譜を頭に入れ、
楽曲を意のままに操れた」と言ったといわれる。

オーケストラの楽員にも楽譜を全て記憶させ、
しかも立ったまま演奏するように強要し、
完璧な演奏が出来るまで、リハーサルを
繰り返したといわれる。
その上、彼は演奏前に聴衆に向かって講義までした。

ビューローは27歳のとき、リストの娘のコジマと
結婚したが12年後には離婚をし、コジマは
ワーグナーと再婚したので、ワーグナーとは不仲になり、
その後はブラームスの作品を積極的に紹介した。
ビューローも52歳のときに再婚している。

1882年に創立されたベルリン・フィルハーモニー
管弦楽団の初代指揮者に就任した。

ロッシーニの歌劇作品の中で、最も充実した
内容を持った、最大傑作の「セビーリャの理髪師」は、
24歳のときに書かれた。

イタリアの伝統的なオペラ・ブッファ様式にとっては、
最後の大家ともいうべきロッシーニの歴史的地位を、
十分に証拠だてるだけの意義深いオペラである。

ロッシーニが得意とした管弦楽法のヴィヴィッドな
ひびき(とくにクレッシェンドの妙味ある効果)や
流暢かつ軽妙で生き生きとした旋律、さらには
率直で快適なリズム感などが、風刺にみちた
軽快な筋を小気味よく生かして、モーツァルトの
「フィガロの結婚」と双璧をなすかのように、
そこには、ほほえましく楽しい雰囲気が
ふんだんに盛り込まれている。

「セビリャの理髪師」序曲は、
「イギリス女王エリザベッタ」の序曲をそのまま
転用したものだが、ロッシーニの得意とする
オーケストレーションの効果が、生き生きとした
表情をそえる佳作である。



(管弦楽) ローザンヌ室内管弦楽団
(指揮)  ヘスス・ロペス=コボス
       ♪ 私が聴いた音源 ♪





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