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...... 2021年01月06日 の日記 ......
■ 《 ロシアのショパン 》   [ NO. 2021010601-1 ] s

【 前奏曲 ロ長調 作品2-2 】

スクリャービン,アレクサンドル
        ・ニコライエヴィチ〔露〕
(1872.01.06〜1915.04.27) 43歳 敗血症



スクリャービンは外交官を父に、ピアニストを母に、
149年前の1月6日にモスクワで生まれたが、
生後間もなく母が亡くなり、叔母に育てられ、
ピアノの手ほどきを受けた。

モスクワ音楽院で院長のタネーエフに師事、
同級生にはラフマニノフがいて、彼は作曲家として、
スクリャービンはピアニストとして有望視されていた。

しかし、彼は小さな手だったこともあり、
練習のし過ぎで右手を故障し、そのときに左手の特訓をし、
左手のための曲を作曲している。
間もなく回復したが、そのころからニーチェ哲学に
心酔したり、宗教や神秘主義の世界に足を踏み入れた。

露暦では、クリスマス生れだったこともあり、
神秘主義や救世主きどりに拍車をかけた。

リムスキー=コルサコフとは生涯に渡る親交を結んでいる。

43歳のときに唇への虫刺されが炎症を起こし、
腫瘍による敗血症になりモスクワで急死した。

神秘主義的傾向がよく現われている作品に、
35歳のときの作品、交響曲第4番「法悦の詩」がある。

“音楽とは単なる娯楽ではなく、世界の背後に存在する
神の智恵の表れである。だからこれを使って人々を
法悦の境地へ導き、神との合一を経験させ、通常の人間を
超越した存在へと解脱させることができる・・・”

作品40番を過ぎて作品53番くらいまでの第3期は、
ワーグナーの影響を受けて神秘主義に近づき、
思想的にもこのような傾向を示しているが、
第1期にはショパンの影響の濃いロマンティックな
美しいピアノ曲を書いていて「ロシアのショパン」と呼ばれた。

3つの小品より「前奏曲ロ長調」は、モスクワ音楽院に
入学した頃の青春の夢と希望に溢れている 作品である。



(ピアノ)ダニエル・ペレイラ
♪ 私が聴いた音源 ♪





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