【 キリストの昇天 】
メシアン,オリヴィエ 〔仏〕 (1908.12.10〜1992.04.28) 84歳
現代フランス作曲界の前衛的大家ともいえる メシアンは、フランダース系の文芸学者を父に、 プロヴァンス生まれの女流詩人を母として112年前の 12月10日に南仏アヴィニョンの地に生まれた。
11歳でパリ音楽院に入学し、デュカスに作曲を デュプレにオルガンを学んだ。 11年後に諸課目に1等賞をとって終了した。 その後は教会のオルガニストとして、パリ音楽院の 教授として多くの弟子に多大な影響を与えながら、 作曲活動も続け、多くの作品も残した。
メシアンの初期の作風は、ドビュッシーの影響を 受けているが、その後独自の「移調の限られた旋法」 「添加価値」「逆行不能のリズム」などの 新しい方法を考え出した。 拍子記号をもっていても「無拍子音楽」の場合が多い。
晩年はカトリシズム、官能性、鳥の声を総合した 作品を書き、前衛的ながらもうっとりするほど 美しい響きを残しながら、84歳で天に昇った。
(カトリシズム=キリストの神性を絶対的なものと 認め信仰の起点とする)
1932年にパリで作曲された「キリストの昇天」 ー管弦楽のための4つの交響的瞑想ーの 原曲はオルガン曲だが、完成の翌年に オーケストレーションしたのが管弦楽版で、 第3楽章は新たに構想されたものである。
第1楽章ー「御父にその栄光を願うキリストの威厳」 第2楽章ー「天国を欲する魂の清澄なアレルヤ」 第3楽章ー「トランペットとシンバルによるアレルヤ」 第4楽章ー「御父のもとに昇るキリストの祈り」
カトリック信者であり神秘的主義者のメシアンに とって、音楽とは神に対する讃美であった。
(オルガン)オリヴィエ・メシアン ♪ 私が聴いた音源 ♪
* 管弦楽版 *
(管弦楽)チューリヒ・トーンハレ管弦楽団 (指揮) パーヴォ・ヤルヴィ ♪ 私が聴いた音源 ♪
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