[PREV] [NEXT]
...... 2020年12月02日 の日記 ......
■ 《 ブラームスの英雄 》   [ NO. 2020120201-1 ] e_sy

【 交響曲 第3番 ヘ長調 Op. 90 】

ブラームス,ヨハネス 〔独〕
(1833.05.07〜1897.04.03) 63歳 肝臓病



ブラームスは交響曲を4曲しか作らなかったが、
ベートーベン以後の最大の交響曲作者といわれている。
ベートーベンは、南ドイツ人らしく開放的に
表出したが、ブラームスは北ドイツ人だったので、
どこまでもくもった表出をとり、おおわれた響きを用い、
北国的な暗さと深さをしめしている。

ブラームスが交響曲第3番を作曲したのは、
第2番を書いてから6年後の50歳のときだった。
そのころ彼はウィーンで暮らしていたが、
その年の5月の誕生日の後から10月まで、
ウィースバーデンに避暑に出かけていて、
その間の夏から秋にかけて完成させた。

その年の12月2日、ウィーンの音楽協会ホールで
初演され、好評を博して決定的な成功を得た。
ブラームスは、この曲で初めて交響曲作者として
世界的な名声を確保したのだった。

この曲は、ベートーベンの交響曲第3番「英雄」に
なぞらえてブラームスの「英雄」と呼んだのは、
初演で指揮をしたリヒターだが、ブラームスが書いた
4つの交響曲のなかで、最も男性的にたくましく、
最も壮大で、最も重々しい。

情熱と抒情味にとんで生き生きとした第1楽章。
清浄で愛らしくもある第2楽章。
チェロのロマン的な美しい旋律で始まる第3楽章は、
過去の思い出のようでもあり、夢の憧憬のようでも
あって、甘くて美しい。
終曲の第4楽章は、力強く、英雄的だが、結尾は
明るく、大きく、嵐の後の輝かしい虹のようである。

     第1楽章 Allegro con brio-Un poco sostenuto
     第2楽章 Andante
     第3楽章 Poco Allegretto
     第4楽章 Allegro-Un poco sostenuto

第3楽章は、イングリット・バーグマン主演の映画
「さよならをもう一度」で使われている。



(管弦楽)ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(指揮) ベルナルト・ハイティンク     
          ♪ 私が聴いた音源 ♪





...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: