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...... 2020年11月18日 の日記 ......
■ 《 対等な二つの楽器 》   [ NO. 2020111801-1 ] e_ch

【 協奏的大二重奏曲 変ホ長調 Op. 48(J.204)】

ウェーバー,カルル・マリア・フォン 〔独〕
(1786.11.18〜1826. 06.05) 39歳 結核



ウェーバーは座骨を患い、4歳になるまで歩行が
できなかったが、晩年も胸と喉頭の結核に冒されて、
医師から静養を命じられていた。

近年までウェーバーの誕生日は12月18日と
されていたが、現在は洗礼の記録その他に照らして、
ちょうど1ヶ月前の11月18日が正確な月日とされている。

13歳でオペラの処女作を作曲し、
ピアノ奏者としても活躍した。
ウェーバーは、なによりも先ずオペラの作曲家で、
幼少のころからの体験が、彼をそう運命づけたようだ。

ウェーバー家は貴族の家柄で、父親は男爵の
爵位を持っていたが、軍人、音楽家、
役人として不安定な生涯を送った。

彼の夢は、モーツァルトの父のように息子たちを
神童に仕上げることだった。
劇場の舞台監督兼楽長のような仕事をしていたので、
ウェーバーも一緒に各地を転々としながら
父から音楽教育を受けた。

最初の結婚で生まれた2人の息子には、期待した
成果は得られなかったが、50歳を過ぎてからの
再婚で生まれた息子ウェーバーによって、
年来の夢は達成した。

彼は天才にはつきものの、現状には満足できない
理想主義、若さ、投機的な父の思惑についていけず、
不安定な生活を送ったが、ドレスデン歌劇場の
指揮者に迎えられた31歳のとき、オペラ歌手の
カロリーネと結婚した。

長年の放浪によって自国、他国の様々の
オペラの様式を体得し、その時代の風潮であった
ロマン主義に身を染め、またドイツのロマン的な
自然と民族芸術に深く接触することができた。

ウェーバーは、柔らかな甘い音色で表現力に
富んでいるクラリネットの独奏曲とする曲を
いくつか書いているが、これらはどれも優れた
クラリネット奏者のベールマンのために作曲した。

唯一、ヨハン・ヘルムシュッテットのために
書かれたのが1816年に書き上げられた
「協奏的大二重奏曲 変ホ長調」で、
クラリネットとピアノのための作品で
二つの楽器が対等に活躍し、どちらも高度な
技巧が要求される。
3楽章では、「魔弾の射手」を思わせる情熱的な
メロディが演奏される。

        第1楽章 Allegro con fuoco
        第2楽章 Andante con moto
        第3楽章 Rond : Allegro



(クラリネット)シャロン・カーン 
(ピアノ)   イタマール・ゴラン
      ♪ 私が聴いた音源 ♪





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