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...... 2020年11月08日 の日記 ......
■ 《 唯一のヴァイオリン・ソナタ 》   [ NO. 2020110801-1 ] e_ch

【 ヴァイオリン・ソナタ イ長調 M8 】

フランク,セザール・オギュスト 〔仏〕
(1822.12.10〜1890.11.08) 67歳 ベルギー→仏



フランクが生まれたのはベルギーだったが、
銀行家の父はフランクを華やかなピアノの
名手にしようと、パリに移り住んだ。
家系には画家が多く出ていて、知友も
芸術家が多かった。

しかし、フランクの求める音楽は父の意に反し、
オルガン奏者となり、生徒を指導する傍らで
作曲をしていた。

当時のフランスの楽壇は、軽いオペラ作品が
世人の好みを支配していて、これもフランクの
目指すものではなかった。

カトリック教徒のフランクは、信仰のあつい
聖者のような、静かさをたたえた人間で、
戦いをいどまなかったので俗世間からは離れていった。

だが、真剣に音楽を考える若い作曲家たちの中
フランクの真摯な態度にひきつけられ
「フランキスト」と呼ばれる楽派を作っていった。

彼の傑作といわえる作品が生まれるのは50歳を
過ぎてからで、世間の人たちが理解し始めたのは、
亡くなる寸前のことだった。

フランクは、創作力の頂上に達しながら124年前の
11月8日、肋膜炎で世を去った。
その数カ月前、音楽院の授業に行く途中、往来で
馬車のかじ棒に横腹を打たれていた。

多くのオルガン曲と、「交響曲ニ短調」で知られる
フランクは、魅力に富んだ室内楽曲も残している。
64歳のときに書いた唯一の「ヴァイオリンソナタ」は、
ブラームスの「ヴァイオリン・ソナタ第3番」と並んで
ベートーベン以降のヴァイオリンソナタの中で
傑作といわれる作品である。

このソナタは、フランクの友人でベルギーの
大ヴァイオリニストのウジェーヌ・イザイに
結婚のお祝いとして贈られた。
ポル・デ・ペーヌ夫人はフランスのピアニストで、
この曲の初演は二人によって行なわれた。

ヴァイオリンソナタといえば、ピアノはヴァイオリンの
伴奏として演奏されるが、この曲はピアノも
音楽的内容がヴァイオリンと対等なため
ピアノとヴァイオリンの二重奏曲と呼ぶべき大曲である。

4つの楽章からなり、フランクの他の曲のように
循環形式で書かれている。

       第1楽章 Allegretto ben moderato
       第2楽章 Allegro
       第3楽章 Recitativo - Fantasia
       第4楽章 Allegretto poco mosso



(ヴァイオリン)ギル・シャハム   
(ピアノ)   ゲルハルト・オピッツ
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





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