【 セレナード 】
バーンスタイン,レナード〔米〕
（1918.08.25〜1990.10.14） 72歳
アメリカが生んだ最も天才的な音楽家で
作曲家として、二十世紀後半を代表する
指揮者の一人としても活躍したバーンスタインは、
９６年前の８月２５日にウクライナ系
ユダヤ移民の三世として、マサチューセッツ州の
ローレンスで生まれた
１９５４年に作曲した演奏会用の「Serenade」の
正式な題名は「ヴァイオリン独奏、弦楽、ハープと
打楽器のためのセレナード」で、副題には
「プラトンの『饗宴』による」とつけられていて、
ヴァイオリン協奏曲のようになっている。
バーンスタインが作曲に取りかかる少し前に、
古代ギリシャの哲学者プラトンの著作「饗宴」を
読んでいたが、この著作では、詩人アガトンが
催した祝賀の宴を舞台に、列席した古代アテネの
教養人たちが次々に愛の神「エロス」についての
自らの見解を述べていくという形で物語が進行する。
バーンスタインは曲の説明の中で、音楽とは
プラトンが書いた「饗宴」のように、愛の神「エロス」を
賛美する一連の演説のようなものだと述べている。
１９５４年にバーンスタインが師と仰ぐ名指揮者の
セルゲイ・クーセヴィツキーが現代音楽振興のために
設立したクーセヴィツキー音楽財団の委嘱により
作曲され、アイザック・スターンのヴァイオリンと
バーンスタインの指揮によりイタリアの
ヴェネツィアで初演された。
ベートーベンの「交響曲第５番」のオーボエの
引用が有名で、５つの楽章からなる。
各楽章には登場人物の名前がつけられている。
第１楽章 Lent-Allegro marcato
（ファイドロスーパウサニアス）
第２楽章 Allegro
（アリストファネス）
第３楽章 Presto
（エリュキシマコス）
第４楽章 Adagio
（アガトン）
第５楽章 Molto tenuto-Adagio-Allegro molto vivace
（ソクラテスーアルキビアデス）
セレナード＝小夜曲
serenata （イタリア語）
serenade （ドイツ語）
（管弦楽） ロンドン交響楽団
（ヴァイオリン） アンネ＝ゾフィー・ムター
（指揮） アンドレ・プレヴィン
♪ 私が聴いた音源 ♪
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