【 唱歌「雀」】
滝 廉太郎 〔日〕 (1879.08.24〜1903.06.29) 23歳
日本の本格的作曲家の第1号といわれる 先駆者の滝廉太郎は、明治12年8月24日に東京で 生まれたが、父の任地の都合で、各地を転々とした。 多感な少年時代は大分県竹田市で過ごしている。
明治34年6月に文部省留学生として、ドイツの ライプチヒ王立音楽院に入学したが、 胸を患い、翌年の10月に帰国し、 竹田で静養中23歳で早逝した。
短い生涯の中で、数多くの曲を残し、 新しい日本の音楽を生み出すさきがけとなった。
明治34年に出版された「幼稚園唱歌」は、 滝廉太郎が編集した幼児向きの唱歌集である。
滝自身が作曲した17曲と、音楽学校の後輩の 鈴木毅一が作曲した3曲を加え、全曲に伴奏をつけた。 伴奏をつけたというのは唱歌集では初めてのことで、 画期的なものだった。
作詞は音楽学校の先輩の東くめのものが 大部分で、滝廉太郎が作詞した曲もある。 東くめの作詞では「鳩ぽっぽ」「お正月」 「水あそび」などがある。
その他、佐佐木信綱の作詞で「雀」も含まれる。 彼は亡くなるまで「・・・ますると、・・・まする」を 使っていた人だった。
雀
すずめ雀 今日もまた 暗い道を ただひとり 林の奥の 竹やぶの さびしいおうちへ 帰るのか
いいえ皆さん あすこには 父様 母様 待っていて 楽しいおうちが ありまする さよなら皆さん ちゅうちゅうちゅう
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