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...... 2020年07月02日 の日記 ......
■ 《 厳格変奏 》   [ NO. 2020070201-1 ] s

【 グルック変奏曲 ト長調 K.455 】

モーツァルト,ヴォルフガング・アマデウス 〔墺〕
(1756.01.27〜1791.12.05) 35歳   

グルック,クリストフ・ヴィリバルド 〔オーストリア〕
(1714.07.02〜1787.11.15) 73歳 脳溢血



グルックは、バイエルンのエラスバッハの出身で、
306年前の7月2日に生まれた。
父親は大貴族ロブコヴィッツ家に仕えた
森林官だったが、一族で音楽家になった者も、
その他の芸術に従事した者もいなかった。

彼は、オペラの改革者として知られているが、
プラハ大学で、哲学と音楽(教会音楽と
イタリア音楽のスタイル)を学んだ。
このころ聴いたイタリアふうオペラに強い刺激を受け、
後にオペラ作曲に意欲を燃やした。

当時のイタリア式オペラは、歌手たちの技巧を
競うもので、芸術的に価値の乏しいものが多かった。
グルックは、劇と音楽の完全な融合を考え、
オペラ改革を目指した。

歌劇「メッカの巡礼」は、1776年夏に初演されたが、
1780年に改訂されて蘇演がおこなわれた。
この歌劇中のアリアに基づいて書かれた変奏曲が
「 グルック変奏曲 ト長調」で、モーツァルトにとって
グルックはハイドンと共に尊敬を捧げる
数少ない先輩の一人だった。

モーツァルトがピアノ独奏用として書いた変奏曲は、
28曲あるが、多くの曲が旅行中に書かれていて、
その地で流行していた曲を主題として、
即興的に作られている。

いずれも主題をそのまま使い、厳格変奏(テンポ、
リズム、調性を変えて奏する)となっている。
変奏の数は6回〜12回で、統計的には12回が
最も多く、主題の調性は全部が長調で、
変奏のうち1回は同名短調に転じている。

「 グルック変奏曲」では、ト長調の主題のあと
10回の変奏が行なわれる。
第5変奏でト短調が、第8変奏と第10変奏では
カデンツァが設けられている。



(ピアノ)ジェイコブ・グリーンバーグ
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





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