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...... 2020年06月10日 の日記 ......
■ 《 フランクの影響 》   [ NO. 2020061001-1 ] e_ch

【 ピアノ三重奏曲 ト短調 Op. 3 】

ショーソン,エルネスト〔仏〕
(1855.01.20〜1899.06.10) 44歳 事故死



フランス近代の作曲家のショーソンは、パリで
裕福な家庭に生まれたが、両親は虚弱であった
息子の教育を、一人の家庭教師にゆだねた。

芸術家や知識人との親交が深く、教養人だった
家庭教師から受けた影響は大きく、文学、絵画、
音楽といずれの分野にも才能を開花させた。

父親の意向で法律を学び、弁護士の資格を
取得したものの、25歳でパリ音楽院に入学し、
マスネーの作曲のクラスに入ったが、この師との
肌合いが合わなかったためか、フランクに
教えを仰ぐようになった。

フランクは音楽院ではオルガンの教授であって、
作曲のクラスは受け持ってなかったが、
その教室には彼の作風を慕う多くの若い学生が
絶えず出入りしていた。

彼はこうして、晩学ではあったが、フランクに
強く影響を受け、リリックな音楽を得意とする
ロマン主義の作曲家となっていった。

44年の短い生涯の間に、交響曲、管弦楽曲、室内楽、
歌曲、オペラなど、多岐にわたる分野で作曲した。
フランスの最も清純な、ロマン派的音楽を
作り上げた重要な作曲家といわれている。

彼の作品は繊細で美しく憂愁をたたえ、抒情的だが、
器楽作品としては超一流のものとは認められてない。
しかし、聴く者の心を強く惹きつけるものをもっている。

28歳のときに画家のルノアールの計らいで知り合った
女性と結婚し、二人の子どもにめぐまれた。
長女と2人でそれぞれの自転車に乗り、パリから
戻ってくる妻と子どもを迎えるため、近くの駅に向かった。
長女はしばらく行って父親の姿が見えないことに気づき、
引き返すと、柱に頭をぶつけ、こめかみを砕かれて
倒れている父親が・・・・即死だったようだ。
121年前の6月10日に44年の生涯を閉じた。

「たとえ1頁であっても、人の心にしみとおるものを
書かずには倒れたくないと、ただそれだけを
願っています・・」という言葉を残しているが、
フランスの最も清純な、ロマン派的音楽を
作り上げた重要な作曲家と言われている。

「ピアノ三重奏曲 ト短調」は、1881年26歳のときの
作品で、循環形式で書かれていて4楽章からなる。
ショーソンの師であったフランクの影響を
感じさせられる。

         第1楽章 Pas trop lent
         第2楽章 Vite
         第3楽章 Assez lent
         第4楽章 Anime



(ピアノ)    ジャン・クロード・ペヌティエ
(ヴァイオリン) レジ・パスキエ      
(チェロ)    ロラン・ピドゥー     
            ♪ 私が聴いた音源 ♪





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