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...... 2020年05月25日 の日記 ......
■ 《 宇宙 》   [ NO. 2020052501-1 ] e_or

【 組曲「惑星」作品32 】

ホルスト,グスターヴ 〔英〕
(1874.09.21〜1934.05.25) 59歳 出血性胃潰瘍



イギリス国民から「ヘンリー=パーセル(1659〜1695)の
再来」とまでいわれ、最も敬愛されていたホルストは、
イングランド中部のチェルトナムで音楽家の家系に生まれた。
父は教会のオルガニスト、母はピアニストという
音楽一家の中で育った。

彼は作曲に興味を持っていたが、
両親はピアニストにしようと思っていた。
しかし、18歳のときに持病の右腕の神経炎が悪化し、
ピアニストの道は絶たれてしまい、その後
本格的に作曲の勉強を始めた。

音楽院を卒業するころには東洋哲学に関心をもち、
古代インドのサンスクリット文学や宗教を研究し、
その英訳もしている。

敵がないといわれるくらい円満な人格者で
1905年からロンドン近郊のセント・ポール女学校での
音楽科主任をつとめながら、
あらゆるジャンルの音楽を作曲した。

49歳のときに指揮台から転落して脳震盪をおこし、
しばらくは、その後遺症に悩まされ、作曲家としての
人気は下降していったが、逆にゆとりをもって
新しい音楽の創造に明け暮れた。

1932年ハーバード大学の客員講師として招かれて、
アメリカに渡ったがその直後、病に倒れてしまった。
しかし、闘病生活の中でも積極的な音楽活動を展開し、
帰国後の1934年5月25日に、出血性胃潰瘍のため
ロンドンで59年の生涯を閉じた。

彼の一人娘のイモージェンも作曲家、ピアニスト、
合唱指揮者、教育家として活動し、
父に関する著書も書いている。

組曲「惑星」(The Planets) は、7つの楽章から
できていて、地球をのぞく、太陽をめぐる
7つの惑星それぞれに、占星学によった
もうひとつの神の名前がつけられている。

第1曲 火星  戦争の神    
第2曲 金星  平和の神    
第3曲 水星  翼のある使いの神
第4曲 木星  快楽の神    
第5曲 土星  老年の神    
第6曲 天王星 魔術の神    
第7曲 海王星 神秘の神    

惑星は、地球を含めて9個あるがこの作品が
作られた時点では、一ばん外側の冥王星は
まだ発見されていなかった。
この作品は、1914年に着手されているが、
戦争の神である火星は、第一次世界大戦の
開始された1914年の8月以前に書かれている。
目の前に迫った大事変に対する、
予報だったのだろうか?

1918年に初演されたがイギリス以外では
ほとんど注目されず、1932年にようやく
アメリカで、プログラムにのせられた。

「惑星」が20世紀のオーケストラ曲の
代表作のひとつとしてもてはやされるように
なったのは、1950年以降のことである。



(合唱) アンブロジアン・シンガーズ
(管弦楽)フィルハーモニア管弦楽団 
(指揮) サイモン・ラトル     
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





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