【 ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 Op. 13 】
フォーレ,ガブリエル 〔仏〕 (1845.05.12〜1924.11.04) 79歳
近代フランスのもっとも偉大な作曲家のひとりに あげられるフォーレは169年前の5月12日に 5男1女の末子として、カトリックの伝統強い 南フランスで生まれた。
彼の家系には音楽家はいなくて、代々肉屋を 家業としていたが、父親は教師となった。 4歳のときまでフォーレは里子に出されていたが、 父が師範学校の校長となったとき、家庭に戻った。
パリの宗教音楽学校で学び、1865年に卒業後、 地方の教会のオルガニストをつとめ、普仏戦争には 兵士として参加した。
その後パリに戻り、サン=サーンスなどが主催する 国民音楽協会に加わり、上流階級の社交の場の サロンなどにも出入りするようになった。
そんな交流の中、知り合った実業家の別荘に 出入りしていたベルギーのヴァイオリン奏者の ユベール・レオナールの助言を得ながら作られたのが、 1876年の作品 「ヴァイオリン・ソナタ 第1番」である。
フォーレはそれまでに、歌曲・合唱曲・ピアノ曲は 出版していたが、声楽とピアノ曲以外の領域に 手をそめたのは初めてで、世に出た 最初の室内楽作品となった。
作曲の翌年の1月27日にパリの国民音楽協会の 演奏会で、マリー・タヨーのヴァイオリンと フォーレのピアノで 初演された。 その翌年のパリ万博の催し物としても演奏されたが、 その時は評判にはならなかった。
しかし、師であるサン=サーンスは手紙で フォーレの才能を賞賛している。
フランス近代の著名な作曲家のこの種の 室内楽ソナタは、フォーレのこの曲以前には サン=サーンスの「チェロ・ソナタ第1番」が あるだけである。
大胆かつ進歩的な 「ヴァイオリン・ソナタ 第1番」は 4楽章からなり、優雅な美しい旋律が全曲に流れる。
第1楽章 Allegro molto 第2楽章 Andante 第3楽章 Allegro vivo 第4楽章 Allegro quasi presto
(ヴァイオリン) イザベル・ファウスト (ピアノ) フロラン・ボファール ♪ 私が聴いた音源 ♪
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