【 ミサ・プレヴィス BuxWV 114 】
ブクステフーデ,ディートリヒ〔独〕 (1637. ? 〜1707.05.09) 70歳
バッハ以前の北ドイツで、最大のオルガニストで 作曲家のブクステフーデは、オルガニストの 父ヨハンに学び、オルガニストとして活躍した。
31歳のときから、北ドイツのバルト海を臨む ハンザ自由都市リューベックの聖マリア教会の オルガニストの地位についた。
この教会には、大オルガンとシュテルバーゲンに よって完成された「死の舞踏オルガン」の 2つの名器があり、その地位は北ドイツの オルガニストにとって最高の栄誉だった。
彼は、教会オルガニスト兼ヴェルクマイスター (教会の楽器、什器、会計の管理者)をつとめ、 高い名声を得た。
歴史上の功績としては、1646年以来 彼の前任者のトゥンダーの手で始められた 「夕べの音楽」の催しで、それまでは隔週の 木曜日に行なわれていたが、クリスマス前の5回の 日曜日の午後に移し、大規模なものに拡大した。
当時20歳のバッハが、この催しを聴くために 訪れている。 トッカータ、プレリュードとフーガ、シャコンヌ、 コラール編曲などのオルガン音楽では 内面的な情緒をひめた劇的幻想的な作風によって、 若い時代のバッハに大きな影響を与えた。
今日100曲以上のカンタータや ミサ・プレヴィス,マニフィカトなどの作品が現存する。 イタリア風のカンタータの影響をうけ、中期バロックの ドイツ・プロテスタントの芸術の頂に立っていた。
(BuxWV =ブクステフーデの作品番号)
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