 【 11のコラール前奏曲 Op. 122 】
ブラームス,ヨハネス〔ドイツ〕 (1833.05.07〜1897.04.03) 63歳 肝臓癌

ブラームスが亡くなる前年の3月、病弱だった クララ・シューマンが脳卒中で倒れ、5月20日に 76年の生涯を静かに閉じた。
ブラームスは知らせを受けて大急ぎで駆け付けたが、 途中で物思いにふけって汽車を間違えたりして、 葬儀には間に合わなかった。 それから埋葬場に急ぎ、やっと愛する女性の墓に 自ら一握りの土をかけることができた。
この悲しみと疲労が重なって身体の調子が悪くなり、 友人の勧めで医者に診てもらうと、 父親と同じく肝臓癌と診断された。
ーーーーーーーーーーーーーー 母親 1865年2月 父親 1872年1月 肝臓癌 1868年 レクイエム ーーーーーーーーーーーーーー
いろいろな療法も効き目がなく、別人のように 痩せていき、3月下旬には床から離れることが できなくなっていた。
4月に入ると昏睡状態が多くなり、4月3日見舞客への 「君は親切な人だ」との言葉を最後に、それから 2時間後の午前8時30分に63年の生涯を閉じた。
葬儀は盛大に行なわれ、遺体は6日、ウィーン中央墓地の 尊敬する楽聖たちの眠る近くに葬られた。
「11のコラール前奏曲」は、ブラームスが亡くなる 前年に書いた、宗教的なオルガン曲で、第 11番の 「この世に別れをつげよう」 が、 ブラームスの最後の楽譜となった。
第 1、主よ、我を導きたまえ 第 2、愛するイエスよ 第 3、この世に別れをつげよう(第1版) 第 4、わが心は喜びに満ちて 第 5、装え、おお愛する魂よ 第 6、あなたたちはどんなにか祝福されよう 第 7、尊い神よ 第 8、一輪のばらが咲いて 第 9、わが心からの望み(第1版) 第10、わが心からの望み(第2版) 第11、この世に別れをつげよう(第2版)

(オルガン)ピエール・コシュロー ♪ 私が聴いた音源 ♪
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