【 コンチェルト・セレーノ Op. 160 】
カステルヌオーヴォ=テデスコ,マリオ 〔伊→米〕 (1895.04.03〜1968.03.16) 72歳
カステルヌオーヴォ=テデスコは、フィレンツェで 生まれ、10代のころからピアノ曲や歌曲を書き 活躍していたが、1939年ムッソリーニの圧力により、 ユダヤ系の彼はアメリカに移住し、アメリカの 市民権を獲得した。 ロスアンゼルスの住宅地ビバリーヒルズに居を構え、 20年余りを過ごした。
52年前の3月16日にカリフォルニアで、 72年の生涯を閉じた。
多作家で、教会音楽以外の全ての種類の 音楽を書いているが、渡米後の重要な作品は、 管弦楽曲が多い。 映画音楽の世界でも知られ「名犬ラッシー」などの 音楽も手がけ、ジョン・ウィリアムズなどの作曲家も育てた。
彼自身は、自分の作品をネオクラシックであり、 ネオロマンティックであると言っているが、 彼の作品を生んだ発想の原点は、 作曲者自身が3つの要素をあげている。
1、故郷のフィレンツェ 2、シェイクスピア 3、ユダヤ人の伝統
その作風は、高度に洗練された表現と力強い 個性を特色としている。 どの曲も旋律が澄んでいて、全てに節度があり、 気品をそなえている。
十八世紀の終わりから十九世紀の初めにかけての、 ギター音楽はヨーロッパで非常な隆盛の時代だった。 ギターのための音楽が数多く作られ、 ギターと管弦楽のための協奏曲も多く書かれた。
カステルヌオーヴォ=テデスコは1932年に ヴェネチアの国際音楽祭でスペインの ギタリストのセゴビアと出会ったのがきっかけとなり、 ギターのための作品を多く残している。
1953年に書かれた「コンチェルト・セレーノ」は 3楽章からなる
第1楽章 Allegretto 第2楽章 Sarabanda con variazioni 第3楽章 Fiesta: Allegretto vivace
(ギター) ミラン・ゼレンカ (管弦楽) プラハ・室内管弦楽団 (指揮) ミラン・レイチク
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