 【 ヴィオラ・ソナタ 変ロ長調 Op. 36 】
ヴュータン,アンリ 〔ベルギー〕 (1820. 02.17 〜1881.01.06) 61歳

近代のもっとも偉大なヴァイオリニストといわれている 生誕200年になるヴュータンは、2月17日に ヴェルヴィエールで生まれた。
ピアノの調律師で、楽器製造家であった父に 音楽の手ほどきを受け、神童とうたわれていた。 6歳で公衆を前にして、管弦楽伴奏による ヴァイオリン独奏をし、人々を驚かせた。
当時、有名な大ヴァイオリニストのベリオ(ベルギー)に 認められ、10歳のときにパリでデビュー、その後も 演奏家としてヨーロッパ各地やアメリカに 演奏旅行をしてその名声を広めていった。
26歳のときに招かれて、ロシア帝室付独奏家兼 ペテルブルグ音楽院の教授を勤め、晩年には ブリュッセル音楽院の教授としてヴァイオリン教育に 貢献し、アルジェリアで61年の生涯を閉じた。
師のベリオから受け継いだ最高の優雅さと 華麗さに加え、パガニーニにも比すべき高度の 技術をそなえ、古典的な高貴さは、シュポーアを 想いおこさせたといわれている。
作曲家としては、ヴァイオリン協奏曲6曲をはじめ、 ヴァイオリンのために多くの作品を書いたが、 優れたヴィオラ奏者でもあり、リストと肩を ならべることができるコンサート作曲家でもあった。 ヴァイオリン・ソナタや弦楽四重奏曲と共に、 数少ない本格的な室内楽曲の一つが 3楽章からなる、ヴィオラ・ソナタである。
ヴュータンは、バロックから現代に至る レパートリーを携え、その全てに常に完全 主義者であることを実現させていて、 膨大な量のレコーディングも残している。
第1楽章 Maestoso - Allegro 第2楽章 Barcarolla: Andante con moto 第3楽章 Finale: scherzando: Allegretto

(ヴィオラ)今井信子 (ピアノ) ロジャー・ヴィニョールズ ♪ 私が聴いた音源 ♪
|
|