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...... 2020年02月06日 の日記 ......
■ 《 テンペスト 》   [ NO. 2020020601-1 ] s

【 ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 Op. 31の2 】

ベートーベン,ルードヴィヒ・ヴァン 〔独〕
(1770.12.17〜1827.03.26) 56歳

クラウディオ・アラウ 〔チリ〕
(1903.02.06〜1991.06.09) 88歳



二十世紀を代表するピアノの巨匠のアラウは、
117年前の2月6日に南米チリのチリャンで
歯科医の父の息子として生まれた。

8歳でデビューし、その年にチリ政府の援助で
ドイツに留学し、シュテルン音楽院で学んだ。

11歳のときのベルリンでのデビューは大成功を収め、
ヨーロッパで活躍後、39歳から本拠をアメリカに移した。

ベートーベンのピアノ・ソナタ連続演奏会や、
ピアノ・ソナタ全集の録音も残している。

ベートーベンのピアノ・ソナタは、ソナチネを含めて
全部で36曲残されているが、作品2のソナタから
作品111のソナタまでの作品番号がついた32曲は、
ピアノ音楽の大きな発展史を形づくっている。

3曲のソナタからなる作品31(第16番〜第18番)は、
ベートーベンが31歳のころの作品である。

第17番は、3曲のソナタのなかでは内容的に
もっとも特色の強いもので、一般に「テンペスト」の
名で呼ばれている。
弟子のシントラーが、このソナタを理解する鍵を
与えてほしいとベートーベンに言ったところ、
「シェイクスピアの“テンペスト”を読め」という
返答があったところからきているといわれている。

全曲を通して、異様に緊迫した暗い劇的なものが
充満し、楽章も大胆なものになっている。
ベートーベンが「自分はこれまでの作品に満足して
いない。これからは全く、新しい道をゆくつもりだ」
と言ったころの作品である。

幻想と形式感とが美しく調和した 第1楽章。

第1楽章と第3楽章の間にあって、しみじみと
憧れを叙情するかのような音楽の表情が、
非常にひきしまっている第2楽章。

一瞬の休息もなしに十六分音符でかけまわる
無窮動的音楽は、熱風をはらんだような迫力で
たとえようもなく美しい第3楽章。
右手と左手とが忙しなく十六分音符音型を
連ねてゆく第一主題は、騎馬の足音から
思いついたものといわれる。

         第1楽章 Largo-Allegro 
         第2楽章 Adagio
         第3楽章 Allegretto



        (ピアノ)クラウディオ・アラウ
             ♪ 私が聴いた音源 ♪





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