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...... 2020年01月31日 の日記 ......
■ 《 リュッケルトの詩 》   [ NO. 2020013101-1 ] v

【 歌曲「君はわが憩い」Op. 59-3,D.776 】

シューベルト,フランツ・ペーター 〔墺〕
(1797.01.31〜1828.11.19) 31歳 チフス

フリードリヒ,リュッケルト 〔独〕
(1788.05.16〜1866.01.31) 77歳     



シューベルトは1797年1月31日、ウィーンの
リヒテンタールで生まれた。
父親はウィーン近郊の教区の校長で、
再婚した後の子どもも含めて15人の父親だった。
その半分は若死しているものの、
子どもを育てるための経済的負担は大きく、
楽な生活ではなかった。

教育家の父は厳格で、後年シューベルトに
楽才があることを認めても、生活の安全のため
専門家になることを喜ばず、自分と同じ
教師になることを強要した。

11歳のとき、宮廷の費用で教育を受けられる
官費学校に入った。
そのころから多くの作曲をしていたが、
貧しくて5線紙を買うお金もなかった。
しかし、シューベルトには数多くの取り巻きがいて、
援助をしてくれた。

シューベルトの作品は、人の心の自然な思いが、
素直に流れ出たロマンティックな作品で、
なんの気取りもなく、あまりに純粋なので、
理屈抜きに聴き手は胸にじんとくる。
健康で、ひねくれたところのない音楽だから・・・

ドイツの詩人で、東洋学者のリュッケルトは
シューベルトが生まれる9年前に
シュヴァインフルトで生まれ、1866年のシューベルトの
誕生日に77年の生涯を閉じた。

稀にみる語学の天才で、70種類の言語を
習得したといわれる。
目、耳、およそ感覚に触れるものは全て詩に
表現したという多作の抒情詩人だった。

1823年6月の作品「君こそわが憩い」は、
リュッケルトの詩に作曲された。
静かな心の安らいと憧れをこめた16分音符の
流れるような伴奏にのせて、歌もまた静かな
情熱をたたえて緊張した清純な旋律が歌われる。



君は我が憩い

おまえは心の憩い やさしい平和
そして私の憧れでもあり 
そのあこがれを満たしてくれるのだ
私は悦びと悩みを抱いて 
私の目と心とをおまえの住まいに捧げよう

私のところへ帰ってきて 折戸を静かにお閉め
この胸から苦しみを追い出しておくれ
この心をおまえの喜びでみたしておくれ
この瞳はおまえを見るときだけ輝く
ああそれをいっぱいにみたしておくれ

(歌詞大意)



       (ソプラノ)マーガレット・プライス
       (ピアノ) ジェイムス・ロックハート
               ♪ 私が聴いた音源 ♪





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