 【 ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 Op. 15 】
ブラームス,ヨハネス 〔独〕 (1833.05.07〜1897.04.03) 63歳 肝臓病
 ブラームスは2曲の協奏曲を残しているが、 25歳のときに完成した第1番は、彼の初期の作品に属し、 管弦楽を扱った最初の大規模な作品となっている。
「第1交響曲」を完成したのは、18年後のことなので、 このピアノ協奏曲での管弦楽の技法はまだ円熟した ものとはいえず、青年らしい疾風怒濤的な情熱で、 すべてが押しまくられているといった感じである。
この作品は、優れたピアニストだったクララ・シューマンや 名バイオリニストで指揮者でもあったヨアヒムなどに 相談をしながら、4年の歳月をかけて作られた。
独奏ピアノは、管弦楽と対等なものになっていて、 交響曲風な性格をもっている。
第2楽章では、ミサの「ベネディクトス」が 引用されていて、この楽章の草稿に 「主の御名の下にきたれる者に祝福あれ」という 祈祷文が書き記されていた。
1856年に恩人であったシューマンが世を 去っているので、妻のクララへの慰めの気持ちを 込めているとも思われ、静かで落ち着いた、 宗教的な気品をももっている。
1859年1月22日、ハノーヴァーの宮廷劇場の 第3回予約演奏会で、ブラームス自身のピアノ独奏、 ヨアヒムの指揮により初演された。
しかし、初演と第2回目は不評を受けた。 思わぬ失敗の打撃と、これより少し前に別れた 恋人アガーテへの思いとが重なって、ブラームスは ハンブルグに引きこもってしまった。
初演から14年後の1873年に、クララの ピアノ独奏で演奏されて、大絶賛を受けた。 その後は、情熱とロマンチシズムに溢れる傑作として、 広く演奏されている。
3楽章からなり、古典的な形式美をみせている。
第1楽章 Maestoso 第2楽章 Adagio 第3楽章 Rondo: Allegro non troppo

(ピアノ)アンドラーシュ・シフ (管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (指揮) ゲオルク・ショルティ ♪ 私が聴いた音源 ♪
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