 【 オペラ「山椒大夫」】
小山 清茂 〔日〕 (1914.01.15~2009.06.06) 95歳

大正3年1月14日に元長野市で生まれた 小山 清茂は、長野師範学校での音楽の授業で、 師のピアノを聴き、長野・東京で教職に就いた後も 音楽の研鑽を重ねた。
1945年に「管弦楽のための信濃囃子」が 第14回音楽コンクール作曲部門で 第1位に入賞し、その後代表作となる 「管弦楽のための木挽歌」(1957)など数々の 作品を発表、戦後を代表する作曲家としての 地位を築きあげた。
2009年(平成21年)95歳で世を去った。 中島敦と太宰治と松本清張が同年生まれである。
小山の作品からは、故郷長野の自然、素朴で 温和な人情味が感じられ、日本古来の伝統音楽や 民謡を用い西洋音楽として構築する手法は 独自の魅力を生み出している。
1972年の作品のオペラ「山椒大夫」は 日本オペラ協会の委嘱により作曲された。 独唱、合唱、室内楽7名による編成。
オペラ「山椒大夫」は大正4年に森鴎外53歳の ときに「中央公論」に掲載された小説で、 説話「さんせう太夫」をもとに書かれた 鴎外の代表作の一つ。
大映製作・配給で溝口健二監督作品の 映画「山椒大夫」は1945年3月31日に公開され、 ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を獲得し 海外でも高く評価され、溝口健二の代表作の 一つとなった。
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