 【 歌曲集「白鳥の歌」 D.957 】
シューベルト,フランツ・ペーター 〔墺〕 (1797.01.31〜1828.11.19) 31歳 チフス

シューベルトの歌曲集「白鳥の歌」は「冬の旅」 「美しき水車小屋の娘」と共に、3大歌曲集とされる。
亡くなった年に作曲した「白鳥の歌」は シューベルトの死後半年経つて、14の歌曲を 出版する際、この題名がつけられた。
歌詞は、レイシュターブ7曲、ハイネ6曲、 ザイドル1曲の合計14曲をひとまとめにしたもので、 シューベルト自身は、このようなかたちに まとめられることも、「白鳥の歌」と名付けられることも 勿論まったく知らなかった。
白鳥は、平常は決して鳴かず、ただ死の直前に 絶妙な声で鳴くという俗説にしたがって つけられたようだ。
第4曲の「セレナード」は、シューベルトの リートの中で最も有名なものの一つで、 清純な思いをこめた静けさの旋律は、気品があり 第一級のものである。
シューベルトの最後の作品となった、 ザイドルの詩による第14曲の「鳩の使い」は、 彼の最後を飾るのにふさわしい希有の傑作である。 従順で忠実な鳩は、帰巣性にすぐれているので どこに飛んで行っても戻ってくるのに・・・
今日は、大切な人の命日・・・

セレナード
秘めやかに闇を縫う わが調べ 静けさは果てもなし こよや君 囁く木の間を 洩る月影 洩る月影 人目もとどかじ たゆたいそ たゆたいそ
君聴くや 音にむせぶ夜の鳥 わが胸の秘めごとを そはうたいつ 鳴く音にこめつや 愛の悩み 愛の悩み わりなき懐いの かのひとふし かのひとふし 深き思いをば 君や知る 我が心 さわげり・・・ 待てるわれに いで来よ 君 いでこよ (堀内敬三 訳詞)

(バリトン)ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウト (ピアノ) ジェラルド・ムーア ♪ 私が聴いた音源 ♪
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