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...... 2019年12月18日 の日記 ......
■ 《 後期ロマン派音楽の代表作 》   [ NO. 2019121801-1 ] e_sy

【 交響曲 第8番 ハ短調 WAB 108 】

ブルックナー,アントン 〔墺〕
(1824.09.04〜1896.10.11) 72歳



ブルックナーは、十九世紀後半の最大の
教会音楽家として有名だが、最近では最大の
交響曲作家として評価されるようになった。
彼は厳しく熱心なカトリック教徒として、
生涯独身で通した。

若いときは、教師だった父と同じ職業を選び、
学校に勤めながら音楽の勉強をした。
教師の生活を捨てて、音楽家として立つことを
決心したときは、32歳になっていた。

リンツの教会のオルガン奏者から、ウィーンの
宮廷オルガン奏者、音楽院の教授となったが、
作曲した作品が認められるようになったのは、
60代に入ってからだった。

交響曲第8番は63歳のときに完成したが、
指揮者の友人や最も親しい芸術上の友人たちも、
口を揃えて改作を要求した。
この結果、ブルックナーはそれまでの激しい
創作力を失い、自己批判的になり、神経衰弱気味に
なってしまい、自殺の考えさえ抱くようになった。

しかし、その後精神力で立ち直り、補筆をし完成させ、
5年後の1892年12月18日にハンス・リヒターの指揮により、
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団で初演された。

ブルックナーの交響曲は「第8番 ハ短調」に限らず、
作曲者自身により改訂されているが、別にハース版や
ノヴァーク版、フルトヴェングラー版などがある。

第1楽章は、ダンテの神曲の地獄に下ってゆく場面で、
終わりのトランペットとホルンには、死の予告があると
ブルックナーは述べている。
第2楽章は「ドイツの野人」と呼ばれ、悲劇の色に
被われている。
第3楽章で宗教的の浄化され、
第4楽章で輝かしい終末に達する。

最後の交響曲となった第9番は第3楽章からなるので、
この第8番がブルックナーの最後の第4楽章になる。

旋律の動きの美しさは、ブルックナー自身も
気に入っていて自作の交響曲の中で、
最も美しいものと考えていたという。

   第1楽章 Allegro moderato
   第2楽章 Scherzo: Allegro moderato
   第3楽章 Adagio: Feierlich langsam,doch nicht schleppend
   第4楽章 Finale: Feierlich,nicht schnell



      (管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
      (指揮) ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
                 ♪ 私が聴いた音源 ♪





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