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...... 2019年12月16日 の日記 ......
■ 《 ユニークな室内楽作品 》   [ NO. 2019121601-1 ] e_ch

【 七重奏曲 変ホ長調 Op. 65 】

サン=サーンス,シャルル・カミユ 〔仏〕
(1835.10.9〜1921.12.16)  86歳 心臓病



近代フランス音楽の父と呼ばれている
サン=サーンスは、素晴らしい天分に恵まれた
作曲家であり、優れた技巧を持ったピアニスト、
オルガニストだった。

サン=サーンスの父親は彼の生後間もなく亡くなり、
母と大伯母から教育を受けた。
大伯母はピアニストで、3歳未満のころに
最初の音楽の手ほどきを行い、3歳のころには
すでにかなり正確にピアノを弾いたといわれ、
5歳で作曲を始めるという神童ぶりを示した。

彼は十九世紀フランスの典型的な
教養人の1人で、自ら詩を書き、劇作もした。

彼の音楽は古典主義的基調をもち、その様式は
あらゆる大家の折衷主義のごときものだっただけに、
大衆性に富み、名演奏家としての数多くの
国外旅行の結果、国際的な大家として知られていた。

しかし、フランクやフォーレのように真にフランス的な
ユニークな特性をもたず、その後継者はいない。

絵画、哲学、天文学などにも造詣が深く、
博学多才で多方面に活躍したが、1871年に
フランス音楽振興のため、国民音楽協会を
設立するなど、多方面にわたって活動を続け、
多くの名誉と勲章を受け、98年前の12月16日に
旅行の途中、アルジェのホテルで客死した。
86年の生涯だった。

彼は長生きをしたこともあって、全てのジャンルに
わたり数多くの作品を書いたことで、一作一作の
密度を薄めたとの評価もある。
「あたかも林檎の木に林檎がなるように」作曲したの
だから、まずい林檎が混じるのは当然のことともいえ
るのかも・・・

晩年のサン=サーンスは、生来の旅行好みから
広く海外に旅行し、その足跡はアメリカ、北アフリカ、
セイロン、南米、東南アジアにまで及び、
それら各地で演奏をし、名ピアニストとしての
名声を保ち続けた。

トランペットの華やかな音色を加えた、
ユニークな室内楽作品の「七重奏曲作品65」は、
トランペットに弦楽四重奏、コントラバス、
ピアノの編成となっている。

パリのある音楽団体からの委嘱を受け
1881年に書かれた。
それから40年後、亡くなる年の1921年に
サン=サーンスを囲むパーティで演奏されたが、
これがサン=サーンスが公開の前で
ピアノを弾いた最後だった。

          第1楽章 Preambule
          第2楽章 Minuet
          第3楽章 Intermede
          第4楽章 Gavotte



        (演奏) ナッシュ・アンサンブル
              ♪ 私が聴いた音源 ♪





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