[PREV] [NEXT]
...... 2019年12月12日 の日記 ......
■ 《 よみがえった霊感 》   [ NO. 2019121201-1 ] e_ch

【 クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op. 115 】

ブラームス,ヨハネス 〔独〕
(1833.05.07〜1897.04.03) 63歳 肝臓病



1890年頃、ブラームスは自分の霊感が衰え、
創作力が減退してきたのを感じていた。
そのため、それまでの仕事を整理し、できるだけ
大曲の作曲をやめて、平和で落ち着いた生活を
楽しみたいと考えるようになっていた。

翌年の春、マイニンゲンを訪問し、そこの管弦楽団の
クラリネット奏者のミュールフェルトの演奏を聴き、
彼の完璧な技巧と豊かな音楽性に魅せられ、
クラリネットという楽器を再認識させられた。

そして霊感はよみがえり生まれたのが、
「クラリネット五重奏曲ロ短調」である。
この曲は最もオリジナルで、最も悲愴味に
富むもののひとつで、彼の晩年の特徴である、
崇高な諦観、形式の充実した多様性、
ハンガリー的色彩をもっている。

初演は、1891年11月マイニンゲンの
公爵夫人邸での社交のつどいで行なわれたが、
公開初演は12月12日ベルリンで行なわれた。
評判が良くて、リハーサルの切符さえ
売切れになったほどだったという。

この曲は、四手ピアノ用に編曲し、さらにまた
それをピアノとヴァイオリンのソナタ用に
編曲したり、ピアノとクラリネットのソナタ用にも
編曲されている。

         第1楽章 Allegro
         第2楽章 Adagio - Più lent
         第3楽章 Andante
         第4楽章 Con moto



      (クラリネット) ペーター・シュミードル
      (演奏) ウィーン・ムジークフェラインカルテット
                  ♪ 私が聴いた音源 ♪





...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: