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...... 2019年11月28日 の日記 ......
■ 《 帝政ロシアの時代 》   [ NO. 2019112801-1 ] s

【 天使の夢 Op. 10の22 】

ルビンシティン,アントン・グレゴリエヴィチ 〔露〕
(1830.11.28〜1894.11.20) 64歳



父がポーランド系ユダヤ人、母はドイツ系
ユダヤ人のルビンシティンは、189年前の
11月28日にペサラビアのボドリア地方にある
ヴェフヴォティネツで生まれた。
生後間もなく、一家とともにモスクワに移り住んだ。

8歳からピアノを学び、9歳で公開演奏をしている。
10歳のとき、パリで当時29歳のリストに
教えを受けたが、ショパンにも接している。

十九世紀ロシア最大のピアニストのルビンシティンは、
ロシアの交響楽運動の創始者として
ヨーロッパの音楽的伝統を、ロシアに移植した。

ピアニスト、作曲家、指揮者として、ロシア音楽の
水準を専門的な高さに引き上げ、ロシア音楽の
アカデミズムを確立した音楽家として、
その功績は高く評価されている。

優れたピアニストとして、ヨーロッパ各地を
演奏旅行したが、1862年に
ペテルブルグ音楽院を創設し院長となった。
1864年に新設のモスクワ音楽院の院長と
なったのは、弟のニコライである。

「天使の夢」は、1852年から54年にかけて
作曲した24曲のピアノのためのポートレート
「カメノイ・オストラウ」(岩の島)の中の1曲である。

帝政ロシアの首都ペテルブルクを流れるネヴァ河の
中の島の名で、ここにはロシア帝室の避暑地があった。
ルービンシティンは、彼のパトロンの1人であった
エレーナ・パヴロヴナ大公夫人とともに、
しばしばここを訪れ、大公夫人に仕えていた
女官たちの美しさに魅せられて、その24人の
ポートレートを音楽で綴ったのがこの曲集である。

24曲はそれぞれ別の女性に捧げられたが、
第22番の「天使の夢」は、特に親しかった
アンナに捧げられていて、天使のような
彼女の美しさが描かれている。

24曲中では、この曲だけが有名なので
「カメノイ・オストロフ」の題でこの曲を指す場合も多い。
ピアノ曲としてよりも、管弦楽に編曲されたものが
よく知られている。



       (ピアノ)ジェフリー・ビーゲル
             ♪ 私が聴いた音源 ♪





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