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...... 2019年11月22日 の日記 ......
■ 《 不安な時代の様相 》   [ NO. 2019112201-1 ] e_co

【 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op. 15 】

ブリテン,エドワード・ベンジャミン〔英〕
(1913.11.22〜1976.12.04) 63歳



現代イギリスの代表的作曲家のブリテンは、
106年前の11月22日にサフォーク州の
ローストフトで生まれた。
父は歯科医、母はソプラノ歌手で、音楽の才能は
この母親から受け継いでいる。

ロンドンの王立音楽院を卒業後は、生活のために
記録映画の音楽を担当したり、多方面に活躍した。
しかし、彼は反軍国主義、反戦主義を貫き、
ヨーロッパの不穏な国際情勢を避けて
1939年にアメリカに渡った。

1942年には第二次世界大戦下のイギリスに戻り、
盛んな作曲活動を行った。

彼の作風は、技法的には保守的であるが、
色彩的な管弦楽法と表出力に
感覚的な鋭さを見せている。

ブリテンは現代の作曲家の中では最も合唱を愛した
作曲家で、合唱曲も多くの名作を残している。

「ヴァイオリン協奏曲」はチェコスロバキアが崩壊し、
第二次世界大戦が始まった1939年にカナダで完成した。

ブリテンはこの曲を作る3年前に、内戦に揺れる
スペインを訪れているが、この作品には後の
第二次世界大戦へと繋がる不安な時代の様相が
色濃く反映されている。

曲は壮大なベートーベンのヴァイオリン協奏曲にも似て
ティンパニーによる印象的なリズムで始まる。

初演は翌年の3月27日にニューヨーク・フィルの
定期演奏会で、スペインのヴァイオリン奏者
アントニオ・ブローサをソリストとして演奏されたが、
その後1958年に改訂し決定版の初演は
1951年12月12日にロイヤル・フィルハーモニー
管弦楽団とブロニスワフ・ギンペルのヴァイオリンの
演奏でロイヤル・フェスティバル・ホールで行われた。

        第1楽章 Moderato con moto
        第2楽章 Vivace
        第3楽章 Passacaglia



        (ヴァイオリン)ダニエル・ホープ
        (管弦楽) BBC交響楽団
        (指揮)  ポール・ワトキンス
              ♪ 私が聴いた音源 ♪





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