【 二重小協奏曲 ヘ長調 】
リヒャルト・シュトラウス,ゲオルク 〔独〕 (1864.06.11〜1949.09.08) 85歳 心臓病
ドイツ後期ロマン派を代表する作曲家の R・シュトラウスは、ブラームスに才能を認められ、 後にベルリオーズやリスト、ワーグナーの音楽を研究し、 標題的傾向のある作品に興味を示すようになり、 交響詩の世界に足を踏み入れた。
27歳のときに肺炎になり肋膜炎と気管支炎を 患ったが、強い精神力と新鮮な想像力で 次々と新しい音楽の世界を開拓していった。 ナチスの抬頭とともにドイツ音楽の紹介にも 力をつくした。
1944年6月11日に満80歳の誕生日を ウィーンで迎えた。 1945年ドイツの敗北で戦犯に問われたが、 無罪となり、スイスで静かな余生を送った。 64年前の9月8日にドイツのガルミッシュ= パルテンキルヒェンで世を去った。
R・シュトラウスは晩年に、管楽器を独奏楽器とした モーツァルト回帰的な協奏曲を3曲手がけた。
ホルン協奏曲(1942年) オーボエ協奏曲ニ長調(1945年) 二重小協奏曲(1947年)
全盛期の壮麗で官能的な作品に比べ、 晩年の作品には究極の洗練された美がある。
「二重小協奏曲」はバロック時代の作品に 多くみられる、合奏協奏曲の形式を 用いたものでR・シュトラウスが作曲した 本格的な器楽作品としては最後のものである。
3楽章からなる「二重小協奏曲」の正式な 名称は「弦楽オーケストラを伴ったクラリネットと ファゴットのための二重小協奏曲」で、 楽器の編成は、独奏クラリネットと独奏ファゴット、 弦楽オーケストラとハープ、弦楽オーケストラは 弦楽五重奏と弦楽合奏に分かれている。
イタリアのルガーノ放送局からの委嘱を受けて 作曲し、12月26日に完成させ、翌年の4月4日に ルガーノで初演された。
第1楽章 Allegro moderato 第2楽章 Andante 第3楽章 Rondo: Allegro ma non troppo
(クラリネット)トーマス・フリードリ (ファゴット) クラウス・トゥーレマン (管弦楽) ローザンヌ室内管弦楽団 (指揮) マティアス・エッシェンバッハー ♪ 私が聴いた音源 ♪
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