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...... 2019年03月28日 の日記 ......
■ 《 遺作から得た霊感 》   [ NO. 2019032801-1 ] s

【 組曲「展覧会の絵」】

ムソルグスキー,モデスト・ペトロヴィチ〔露〕
(1839.03.21〜1881.03.28) 42歳



ロシア国民学派の五人組(ボロディン、キュイ、
バラキレフ、リムスキー・コルサコフ)の1人の、
ムソルグスキーは、4人の男兄弟の末子として、
古いロシアの貴族の家系に生まれた。

当時のロシア貴族は、一応軍人になるのが常で、
彼も仕官学校で歴史・哲学・文学・宗教などについて、
教養を身につけた。
それと同時にピアノの演奏も上達し、
特に即興演奏が得意だった。

彼は、22歳のときに強い神経病にかかっているが、
士官学校時代からの飲酒の習慣で健康を害し、
早逝の原因になったといわれている。
最期は、廃人のようになって132年前の3月28日
ペテルブルグで42年の生涯を閉じた。

ムソルグスキーの代表作の一つに数えられ、
名曲である「展覧会の絵」は、十九世紀ロシアの
生んだ最も独創的なピアノ音楽で、
35歳のときに作曲した作品である。

その前年、親交のあった急進的な建築家の
ハルトマンの若死は彼に大きな打撃を与えた。
親友の死後、設計図やスケッチ、水彩画などの
遺作展が行われ、会場を訪れたムソルグスキーは、
それらの遺作から得た霊感によって作曲をした。

曲は「絵」にちなんだ10曲の小品と、前奏、間奏の
役割をはたす「プロムナード」とで出来ていて、
その配列の見事さはもとより、ムソルグスキー
独特の大胆な独創性が全曲に表現されている。

    プロムナード             
 1  こびと                
    プロムナード             
 2  古城                 
    プロムナード             
 3  テュイルリー             
 4  ビドロ(牛)             
    プロムナード             
 5  殻をつけたひなどりのバレエ      
 6  サムエル・ゴールデンブルクとシュムイレ
    プロムナード             
 7  リモージュ(市場)          
 8  カタコンブ(ローマ時代の墓)     
 9  鶏の足の上の小屋           
10  キエフの大門             

ムソルグスキーが作曲し、半世紀を経過した
1922年に、「管弦楽の魔術師」といわれた
ラヴェルは管弦楽編曲の委嘱を受けた。
彼の編曲は、原曲の音を非常に忠実に迫った
精巧なもので、まばゆいばかりにの
色彩効果をあたえていて、初演で大成功をした。

ラヴェルの他にも、多くの作曲家が管弦楽に
編曲しているが、現在とりあげられるのは
ほとんどがラヴェルのものである。



     (ピアノ)ウラディーミル・アシュケナージ
              ♪ 私が聴いた音源 ♪
   




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