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...... 2019年03月27日 の日記 ......
■ 《 風景画 》   [ NO. 2019032701-1 ] e_or

【 組曲「大峡谷」】

グローフェ,ファーディ 〔米〕
(1892.03.27〜1972.04.03) 80歳



オーケストレーションの名手といわれたグローフェは、
ガーシュインよりも、6年早く同じニューヨークに生まれた。
ジャズの側から出発したガーシュインと逆に、
彼はクラシック畑で活動を始めている。

17歳のときからロサンジェルス交響楽団の
ヴィオラ奏者をつとめながら、シンフォニック・ジャズの
アレンジャーとして活躍したが、
“ジャズ王”ポール・ホワイトマンに認められ、
ジャズ界に進出した。

ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」の
オーケストレーションにより、一躍その名を
知られるようになり、作曲家として独立をした。

旅と自然をこよなく愛した彼にとって、オーケストラの
豊かな響きによって風景画を色彩的に描くことは、
長い間の念願だった。

「大峡谷」とは、アメリカの名高い国立公園の1つで、
アリゾナ洲の中央北部にある「グランド・キャニオン」で、
コロラド川の両岸にまたがっていて、
侵蝕作用のために生じた不思議な大自然の
彫刻が雄大きわまりない景観を作っている。
その世界的な大渓谷を素材として作られたのが
組曲「大峡谷」である。

そのアメリカ第5の自然公園に遊んだ
グローフェは、様々な情景をスケール豊かに描いて、
5つの楽章にした。

第1曲 Sunrise 「日の出」  

雄大なグランド・キャニオンにおとずれる夜明けと
太陽の光が、その全容をあらわにする様子が
描かれている。

第2曲 The Painted Desert 「赤い砂漠」 

グランド・キャニオンの南側の砂漠地帯につけられた
名称の 「赤い砂漠」は、その多彩な岩肌の色に
由来している。

第3曲 On the Trail 「山道を行く」

全曲の中でもっともよく知られている楽章。
秘境の中の山道を行く旅人とロバが休んでは
また進むといった情景をユーモラスに描いている。

第4曲 Sunset 「日没」   

グランド・キャニオンに宵闇がせまり、遥かに
野獣の鳴き声がこだまのように響く。

第5曲 Cloudburst 「豪雨」   

嵐の情景描写。



       (管弦楽)デトロイト交響楽団
       (指揮) アンタル・ドラティ
           ♪ 私が聴いた音源 ♪





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