 【 マダガスカルの歌 】
ラヴェル,ジョセフ=モリス 〔仏〕
(1875.03.07~1937.12.28) 62歳

ラヴェルの父ピエールはスイス人技師で、 発動機工業の先駆者のひとりであり、 2行程過給エンシンの発明者として 著名な存在だった。
スペイン国境に近いピレネー山地のバスク地方の シブールに住んでいたスペイン人の母との間に、 150年前の3月7日、長男として生まれたが、 3ヶ月後にはパリに移り定住した。
3年後に弟が生まれ、若いころから音楽を 愛好していた父は2人の息子を音楽家に 育てたいと望んだ。 しかし、音楽の道に進んだのは兄だけだった。
1925年から1926年にかけて作曲された 「マダガスカルの歌」は3曲からなり、標題が 付いているが、作曲者自らが付けたものではない。
先住民の音楽を取り扱い、しかもラヴェルが 音楽で描こうとした理想と、ラヴェル自身が 一心同体になれた最も顕著な例といわれている。
フランス人のエヴァリスト=デジレ・ド・バルニの 詩が用いられ、マダガスカルに伝わる歌を フランス語に翻訳した形をとっているものの、 実際にはバルニがかなり自由に作り直し、自らの 異国主義を詩の内容に反映させている。
作曲のきっかけは、アメリカの音楽愛好家の エリザベス・クーリッチ婦人の依頼だった。 ピアノ、フルート、チェロの伴奏をとの希望があり、 彼女の希望を採用している。
第1曲 ナアンドーヴ (美しい乙女を待つ若者の気持ち) 第2曲 アウア (島の人々と白人との争い) 第3曲 休息 (心地良い島の生活)

(メゾ・ソプラノ)マグダレーナ・コジュナー (フルート) ポール・エドマンド・デービス (チェロ) イルジー・バールタ (ピアノ) マルコム・マルティノー ♪ 私が聴いた音源 ♪
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